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頭皮トラブル

頭皮の臭い対策に!オイルや炭酸の頭皮クレンジングが有効

嗅覚は感覚ですから、どの人も全く同じように感じるものではありません。Aさんにとってはいい香りがBさんにとっては非常に不快な臭いであることもあります。

しかし、大多数の人が不快に感じる臭いというものがあり、それが「酸化した有機物の臭い」「腐敗した臭い」「ゴミや汚れなど複数の汚物が混ざった臭い」です。

人体は有機物ですから、長時間対策を取らないと自然とこうした「不快な臭い」が発生します。特に頭皮は自分の鼻より上にあるため、臭気を発していても気が付かない場合が多くあります。

何も臭い対策をしていない、という人は意外と自分で気がついていないだけで、実は周囲にとっては不快な臭いをさせてしまっているかもしれません。

自分では気が付きにくい頭皮の臭い対策を、ぜひ日頃のエチケット習慣として身につけてみましょう。


頭皮に潜む「臭いの元」は複数ある

頭皮は実はびっくりするほど汚れが溜まりやすいところです。目に見えてフケやゴミなどがついている場合は自分でもわかりますが、毎日シャンプーしているという人の頭皮も落としきれなかった汚れがびっしりとついていることもあります。

なぜ頭皮はそんなに汚れを溜め込んでしまうのでしょうか?

頭皮に溜まっているのは油と汚れ

頭皮の臭いの原因は大きく分けて3種類です。

  • 古くなった皮脂や角質など自分の体から出たゴミ
  • 皮脂が吸着した外気中の汚れやゴミ
  • 自分の体に存在している常在菌の分泌物

普段キッチンのお掃除をしている方はイメージしやすいと思いますが、油のこびりついたコンロを掃除すると茶色い油汚れがついています。この茶色は食用油が酸化した色のほか、食材のゴミやホコリなどを取り込んだためについた色。

これと同じことが頭皮に起こっていると考えれば、頭皮がいかに汚れているか想像しやすいと思います。

汚れを取り込んだ油は蒸発などはせず、粘着力を増してこびりつく性質があります。キッチンでも同じですが、そのような油汚れは気合をいれてしっかり落とさないと中々キレイにはなりません。

中途半端なヘアケアは雑菌の温床に

最近はテレビやインターネットに様々なヘアケア方法が掲載されています。

ひとつひとつの情報はもちろん正しいのですが、実はそうしたピンポイントのヘアケアを自己流で組み合わせて行っている方が多く、結果的に雑菌を増やしてしまい、臭いが強くなったというケースもあります。

  • 湯シャンが髪にいい→肌質に合わず雑菌増加
  • オイルがツヤ髪の元→つけ方を間違え雑菌増加
  • ドライヤーは髪に悪い→生乾きの状態を作り雑菌増加

なんとなく身に覚えがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?ちなみに筆者は全部に覚えがありました…。

ヘアケアもスキンケアも、中途半端に「いいという情報を見たから」というだけで実践すると思わぬ事態を生み出すことがあります。自分の肌質や髪質に合っているか、正しい方法は何かをきちんと確認してから行いましょう。

頭皮は加齢臭も強く出やすい

皮脂汚れや雑菌の臭い以外にも、頭皮から臭いを感じるケースがあります。いわゆる加齢臭と呼ばれるもので、男性にも女性にも等しく発生する油っぽい臭いです。

人体の衰えと同時に、皮脂の中に含まれるパルミトレイン酸と過酸化脂質いう成分が増加します。この2つが通常の皮脂と結合、分解、酸化するとノネナールというニオイ成分が発生します。これが加齢臭です。

加齢臭の元は皮脂に混ざって出てくるため、皮脂腺が多い場所からは必然的に加齢臭が強く発生します。

実は頭皮の皮脂腺は顔のTゾーンの2倍と考えられていて、体のどの部位より加齢臭が発生しやすい場所なのです。きちんとしたケアを行う習慣をつけることが大切です。

正しい頭皮の臭い対策、方法は?

頭皮の臭いは人から指摘される前になんとかしたいもの。とはいえ何をすれば臭い対策になるのか…と悩まれていませんか?

先述した通り、頭皮の臭いの原因は「皮脂」についてしまったものが大半です。そのため、この皮脂をスッキリ汚れと一緒に落とすことがポイント。皮脂汚れを落とすのに良い方法は複数あります。自分に合いそうなものを探してみて下さい。

オイルを使ったスカルプクレンジング

メイクをする女性にとって馴染み深いクレンジングは、頭皮に行うことでも色々な効果があります。お顔の皮脂も、オイルクレンジングすることでスッキリ落とすことができますよね。頭皮の皮脂も同様なのです。

頭皮のオイルクレンジングをする場合、頭皮専用のクレンジングクリームやクレンジングオイルを使用するのがベターです。が、フェイシャル用のオイルクレンジングでもそれらと同じようにスカルプクレンジングが出来ます。

  1. 乾いた状態でブラッシングし、髪の汚れを浮かせる
  2. オイルを500円玉分取り、頭皮につけ指の腹で揉み込む
  3. 5分ほどかけて頭皮をマッサージしたらお湯で洗い流す
  4. シャンプー、トリートメントをして完了
フェイシャル用のオイルクレンジングはお湯を含ませると乳化し洗い流しやすい性質に変化するため、初めての方にもおすすめです。

ホホバオイルなど天然の美容オイルが使用されているものですと肌荒れなども起こしにくく、ナイーブな肌の方にも安心して使えますよ。

炭酸を使ったスカルプクレンジング

コスメストアやドラッグストアにも多く見かけるようになった、流行りの「炭酸美容ケア」も頭皮クレンジングにうってつけです。美容院でも炭酸ヘッドスパのコースを設けるところも非常に多くなってきていますよね。

炭酸には血行促進効果があり、これが抜け毛や白髪に対して効果的であるとしてブームに火がついたわけですが、実はそれ以外にも臭いや皮脂のベタつきを抑制する効果もあるのです。

仕組みは至ってシンプル。炭酸の細かい泡が頭皮の皮脂や不要になったタンパク質を浮かせ、洗い流しやすい状態にしてくれます。

キッチンの油汚れに対し、重曹が効果的だということをご存知のお方も多いと思います。重たく粘着性の高い油を浮かせて掃除の効果を高めてくれますよね。炭酸の頭皮ケアはちょうどそれと同じようなものだとお考え頂ければいいと思います。

炭酸が含まれているクレンジングシャンプーも発売されていますが、コンビニやスーパーで買える炭酸水をアレンジすることも可能です。

  1. 空のペットボトル1本に炭酸水100mlとシャンプーを1プッシュ入れる
  2. 良く振ってシャンプーを泡立てる
  3. ブラッシングした乾いた髪をお湯で予洗いし、1の炭酸シャンプーを使って頭皮を洗う
  4. シャンプーを洗い流し、軽く水気を切る
  5. サイド、生え際、頭頂部、後頭部と部位を変えながら炭酸水をもう一度頭皮にかけ、その都度指の腹でマッサージする
  6. ぬるま湯で洗い流して完了

髪の長さにもよりますが、大人の女性で炭酸水のペットボトル2〜3本あれば最後の炭酸水マッサージまで行えます。炭酸水は一般的に100円前後で販売されていますので、コスト的にも継続しやすい方法です。

乾燥肌や敏感肌の人は湯シャンにチャレンジ

肌質にもよりますが、一切シャンプーを使用しない「湯シャン」も一部の人には合っていると思います。

  • 乾燥肌で頭皮や髪がパサつき安い人
  • 肌が敏感であまりシャンプーやクレンジングが出来ない人
頭皮や皮膚は、乾燥しすぎると肌のバリア機能を高めようとして過剰に皮脂を分泌します。皮脂が過剰に出ればその分臭いの元にもなりやすくなるため、最終的に乾燥していない人の頭皮よりも臭いがきつくなることがあります。

そうした原因が考えられる場合には、やや時間はかかりますが頭皮環境や皮膚環境の”改善”を優先した方が臭いを元から断ち切るということに繋がります。

  1. 乾いた髪をよくブラッシングする
  2. 37度〜38度前後のぬるま湯で頭皮を5分〜7分程度洗う
  3. 頭皮が暖かくなったら、指の腹を使ってマッサージする
  4. もう一度、2〜3分ぬるま湯で頭皮をすすぐ

頭皮環境や髪質に変化が見られるまで1〜2週間はかかりますし、その間シャンプーを使わないことでキシミや髪の絡みを感じる場合もあります。

かゆみや臭いがより強くなるなどの不快な症状が現れたら一旦湯シャンを中止し、敏感肌用のシャンプーを使用するようにして下さい。

勘違い!?臭い対策でやりがちなヘアケアとは

髪が臭う、頭皮が臭うという時、誰もがついついやってしまうニオイ対策には実は落とし穴があります。

ニオイ対策をしっかりしたつもりが余計に悪臭を呼ぶことになる場合もありますので、次にあげるようなポイントには注意をしましょう。

香りの上書きは悪臭を呼ぶことも

近年では非常に豊富にヘアコロン類が開発されています。男性用女性用だけでなく、シチュエーション別、子供用、目的別、「◯◯の臭いに効果を発揮!」といった細かいポイントにまでその手は伸びています。

しかし、大抵の場合「臭気」は様々な物質が結合することでより強くなり、人類の嗅覚に届くようになります。酸化した皮脂(油の臭い)、老廃物や細菌の分泌物(腐敗臭や脂肪の臭い)に人工的な香料が加わると、刺激の強い生臭い臭いが生まれます。

基本的にヘアコロンに消臭効果はありません。あくまでも元の香りを強い香りで上書きしたり、後からつく臭い(煙草や煙など)を軽減させる効果のみです。

外出先で頭皮の臭いを抑えるには、消臭効果のある頭皮用ミストなどを使いましょう。

シャンプーの香りにごまかされないこと

強い香料を使ったシャンプーにも要注意です。洗いたての状態はとても華やかで良い香りがするシャンプーも、長時間空気に触れることでどんどんその香料成分は揮発し、髪に残った成分は変質していきます。

強い香料に鼻が慣れてしまうと、いざそのシャンプーの香りの効果が薄れても、湧き出てきてしまった頭皮の臭いに鈍感になり気がつくことができなくなります。

さらに、強い香料は頭皮にダメージを残してしまうものもあります。

洗浄料(界面活性剤など)のダメージとともに香料が頭皮を傷つけてしまうと、細胞やホルモン、皮脂分泌のバランスに乱れが生じ、結果的に臭いが発生しやすい頭皮環境になってしまうのです。

毎日丁寧にシャンプーしているのに頭皮の臭いが改善されないという人は、シャンプーの香料や成分をチェックしてもう少しマイルドな成分のものに変更してみて下さいね。

シャンプーブラシを使っている人は要注意

スカルプケアのためにシャンプー時はシャンプーブラシを使っている、という人も多いかもしれません。

一時期シャンプーメーカーなどもこのブラシを特典として配布するなど、ツールとしての認知度も高いものですが、実はこのシャンプーブラシも臭い対策としてはあまりおすすめできません。

というのも、シャンプーブラシは「濡れる」のが大前提です。目の細かいクシが濡れた状態で雑菌だらけの頭皮を刺激するわけですから、当然使い終わったあとはそのブラシには菌が沢山付着しています。

この状態を毎回しっかりリセットしないと、次に使うときには前回の菌が湿気によって大量繁殖してしまっているのです。菌が大量繁殖しているシャンプーブラシを頭皮に使用すれば…あとは想像に難くないと思います。

シャンプーブラシを使う場合は、毎回使用後にきちんと洗浄・消毒・乾燥を行いましょう。

  1. 使用後のシャンプーブラシを良く洗い、髪の毛はすべて取り除く
  2. やや熱めのお湯で振り洗いし、水気を切ってアルコールスプレーをふりかける
  3. 浴室から通気の良いところに出し、しっかりと乾燥させる

浴室にシャンプーブラシやボディブラシを置きっぱなしにすると、湿気で雑菌が繁殖しやすくなります。もし浴室に置いている場合は、外に収納場所を作るほうが衛生的に長期間使用出来ますよ。

臭い対策はいまやエチケット!歯を磨くのと同じ感覚で

「自分に体臭は無い」と思っていらっしゃる方は驚くほど多いのですが、実は「体臭が無い」人はこの世には存在しません。

有機生命体である以上は臭いは絶対に発生しますし、発生させないということ自体が不可能と言っても過言ではありません。

体臭を感じない人はもちろんいますが、それは人の鼻の嗅覚に届かないレベルにまで臭いを抑えることに成功しているからなのです。

臭いエチケットは現代社会ではもはや当たり前のマナーとも言えます。過敏になる必要はありませんが、自分の臭いに「無関心」にはならないように意識したいものですね。

口臭や虫歯の予防として歯を磨く人は多いと思います。それと同じように、頭皮の臭い対策も「生活の中の習慣」として行えれば、不要なコンプレックスを覚えずに毎日の生活を楽しめるかもしれません。

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