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抜け毛

抜け毛と季節の関係性とは?季節の変わり目には脱毛量が増える

髪の毛は大抵の場合、一定の「ヘアサイクル」によって毎日生え変わりを行っています。一生ずっと残る髪は存在せず、一定期間育った髪は自然とその役割を終えて抜け落ちます。これは欧米人、アジア人、中東人など人種を問わず同じです。

しかし、実はこのヘアサイクルを更に細かく1日単位で見ていくと、毎日同じ本数だけ抜けるわけではありません。10〜20本程度しか抜けない日もあれば、100本以上抜ける日もあります。

この原因のひとつに、「季節の変わり目」があるのです。


髪も体の一部!季節の変化で脱毛量も変わる

髪が抜ける原因はひとつでは無く、色々な要因があります。また、それが複雑に絡み合って起こる脱毛もあります。

季節の変わり目も脱毛が起こる要因のひとつ。では、1年を通じて見てみると一体どの季節が「抜け毛を呼ぶ」季節なのでしょうか?

春〜夏は代謝バランスが良い季節

春から夏にかけて、気温が少しずつ少しずつ上昇すると、人間は免疫力が高まり始めます。そのため代謝バランスも向上し、「より過ごしやすい体」を維持しやすくなってきます。

代謝バランスは悪くても良すぎても脱毛を呼びます。つまり、代謝バランスが整いやすい春〜初夏にかけては、発毛サイクルも安定しやすいと言えるのです。

健康な発毛バランスの人はおおよそ1日あたり100〜150本の抜け毛が起こります。これは「古い細胞となった髪を捨て、新しく健康な細胞をもつ髪を生み出す」ための必要な抜け毛です。

この程度の脱毛で治まることが、美髪を維持するには最も理想的といえますね。

夏〜秋が最も「脱毛しやすい」ハイシーズン

夏の終わり頃から晩秋にかけて、人体の脱毛スピードと脱毛量は最も増えます。これにはいくつかの理由があります。

夏の紫外線ダメージによって傷んだ細胞
初夏から初秋にかけて、頭髪には非常に膨大な量の紫外線が当たります。日頃から帽子をかぶって対策していたとしても、冬のそれとは圧倒的な差があり、この紫外線によって増えた活性酸素は細胞を傷つけ破壊していきます。

晩秋にかけ紫外線量は減ってくると、ダメージを大量に蓄積した細胞が生まれ変わろうとして発毛サイクルを促進させます。このため、春先と比較するとおよそ2〜3倍の脱毛が起こると言われています。

気温変化による代謝バランスの変化
夏の気温は高いところではおおよそ35度以上、涼しい地域でも30度以上になる日本。秋になると気温差が激しくなり、それに合わせて自律神経が体温などを調節しますが、そちらにエネルギーを消費する分新陳代謝に使えるエネルギー量が減少します。

そのため健やかな髪を生み出すスピードが遅くなりがちで、その分脱毛量が増えたと感じる人も多くなります。

夏バテなどによる胃腸の不調も脱毛を呼ぶ
毎日の暑さを乗り越え、気温が落ち着き始めると起こしやすくなる「夏バテ」。食欲が衰える、水分補給料が落ちるなど胃腸関係の不調があると、栄養バランスが悪くなり髪を生み出すための力が衰えてしまいます。

急激な栄養不良は脱毛を呼ぶだけでなく、新しい髪を作り出すスピードも抑制してしまうことがあります。

冬は脱毛量が減る変わりに乾燥ダメージが蓄積しやすい

最後に冬ですが、実は冬が最も脱毛量が少ない季節と言われています。

哺乳類は低い気温に耐えられるよう、体毛を増やして体感温度を下げないようにするという防衛本能が備わっているので、体毛の一部である髪の毛も抜けにくくはなるのです。

とはいえ、冬は乾燥する季節でもあります。

保湿が十分出ない場合、頭皮環境が悪くなりかゆみや脱毛を起こす場合もあるため、ケアをさぼってしまうと冬でも抜け毛量が多くなることもあります。

それ以外にも季節の変わり目には抜け毛が増える要因がある

季節の変わり目に共通するのが「気温」「湿度」「日照時間」の変化です。

日本は四季が他国と比べても明確で過ごしやすいと言われていますが、おおよそ3ヶ月ごとにこのような自然現象が起こります。体はその都度「その季節に適した状態」にコンディションを整えなくてはなりません。

こうしたコンディションを整えるために一生懸命働くのが「自律神経」と呼ばれる器官です。体温、呼吸数、体の水分や塩分のバランスなどを整えてくれる大切な器官ですが、過剰に働きすぎて疲れが溜まってくるとうまく機能しなくなってしまうデリケートなものでもあります。

自律神経はホルモンのバランスも調節しています。そして、ホルモンは髪の代謝や育成に関わるもの。

大元の自律神経が乱れれば、ホルモンバランスも崩れ、結果的に脱毛を呼んでしまいます。

季節の変わり目に自律神経が頑張りすぎなくても良いように、睡眠や食事のバランスなどに注意する必要があるということですね。

お肌と同じ?!季節によってヘアケアアイテムを見直そう

季節の変わり目によって脱毛が増えるということは、頭皮環境にも変化が起きているということです。

激しいダメージを起こさないために、お顔と同じようにシーズンに合わせたスペシャルケアを取り入れてみると過剰な脱毛を予防する効果に繋がります。

最も脱毛量が増える夏終わりには

夏のダメージの蓄積が、秋へと移り変わるタイミングでの大量の脱毛の要因になることは先述した通りです。

髪にも地肌にも紫外線は降り注いでいますので、まずは頭皮のダメージから除去してあげることが結果として髪ダメージ補修にも影響します。

頭皮のリセットにおすすめなのがスカルプクレンジング。クレンジングは汚れを除去するだけでなく、健康な髪を生み出す色々なメリットがあります。

  • 頭皮の有害物質の除去
  • 不要な角質や皮脂汚れのオフ
  • 血行促進効果
  • 代謝力のサポート
  • 水分バランスを整え保湿力を高める

スカルプ専用クレンジングも沢山市販されていますし、美容室でもスカルプクレンジングをメニューに取り入れているところも増えています。

方法も泥を使うクレイパック、炭酸水を使う炭酸ヘアパックなど豊富ですので、お気に入りのスペシャルケアを見つけてみて下さい。

抜けにくいけど乾燥しやすい!冬のヘアケアにはオイルを活用

乾燥地肌はかゆみ、抜け毛、肌荒れの原因になり、それを放置することで髪の元気が奪われてしまい脱毛を起こすことがあります。

冬はしっかりと頭皮の保湿ケアを行います。水分だけでなく油分が少なくても乾燥ダメージは起こりますので、乾燥しがちな冬はオイルを使ったヘアケアがおすすめです。

ヘアケア専用のオイルをシャンプー後のタオルドライ時に適量手のひらに伸ばし、指の腹を使って地肌をマッサージします。地肌の過剰な水分を飛ばすようにドライヤーを使いましょう。

皮脂分泌が活発な人は週に1〜2回、乾燥肌の人はマイシャンプー毎にオイルを使って頭皮マッサージをすることで、かなり髪や頭皮の乾燥は軽減されるはずです。

ヘアサイクルが安定している春〜夏前に抜け毛対策をスタート

春から夏、代謝バランスが安定している時に夏のダメージ対策を行いましょう。

このタイミングで「髪にとって良いこと」を徹底して行い、夏ダメージに対する備えをすることが大切。

  • 健康な髪の細胞を作るための栄養バランスを意識した食事
  • 質の良い睡眠で自律神経を守る
  • 軽い運動と入浴で代謝力を高める
  • ミネラルとビタミンを補給し水分保持力を高める

人間は体に良いことを行っても、即日で結果が出るわけではありません。おおよそ2〜3ヶ月かけて、ゆっくりと体質を整えていく生き物ですので、春先から夏に向けての対策を行うのがベストタイミングと言えるのです。

抜け毛予防=ヘアサイクルを滞らせることではない

よく「抜け毛防」を「髪を抜けさせないための方法」と捉えている方がいらっしゃいますが、これは大きな勘違いです。

役割を終えている毛髪がいつまでも頭皮に残っていれば、それは代謝不足であり頭皮の血行を阻害したり、次に生えてくるはずの健康な髪の毛の発育を阻害したりするものです。

抜け毛予防とは「ヘアサイクルを滞らせない」ことであり、新しく生えてくる健やかな髪の発育を促すこと。そのためには、季節の変わり目など普段はあまり意識しないようなタイミングでの育毛知識も知っておいた方が得になります。

季節の変化と同時に抜け毛が増えたかも…?とお感じになられたら、そのシーズンに合わせたケアを毎日の生活の中に取り入れてみて下さい。

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