抜け毛
漢方で抜け毛を体質から治そう!効果的な漢方薬の紹介
漢方では体質から抜け毛の改善を促す形で抜け毛の改善を目指していきます。抜け毛を作り出す大本から改善していく事で、抜け毛が出来にくい体を作っていくのです。
今回は、漢方による抜け毛の改善方法と、代表的な漢方薬の一種、漢方で抜け毛を直していく際の一般的な流れについて説明します。
漢方医学からみた抜け毛の原因
漢方では西洋医学とは違った見方で抜け毛を診断・治療していきます。漢方による治療を受ける前に、漢方医学からみた抜け毛の原因や、改善方法を学んでおきましょう。
漢方では、抜け毛の元となる体質を改善していく
漢方は西洋医学とは違い、人間の体が持つ自然治癒力を高める事で体調不良や悩みを改善していきます。
これは、抜け毛に関しても同じです。抜け毛の原因となる不調を見つけ、それに合わせた漢方薬や食事、生活習慣を身に着け、薄毛ができる体質を改善していくのです。
その為、漢方医学による治療は短くても数か月かかる物が多く、長期的な治療となります。作用は穏やかですが、
- 慢性的な疾患にも効果がある
- 副作用も西洋医学の薬に比べれば起きにくい
等、西洋医学にはないメリットもあります。
薄毛の治療では、西洋医学による治療と合わせて、漢方によるアプローチを行う場合もあります。
抜け毛の原因は「血」と「腎」にある
漢方で髪の毛は血の余りから作られていると考えられています。血液が正常な状態で、十分な栄養があれば髪にも栄養が行き渡り、健康的な髪が作られる、という訳です。
- 血液が不足している
- 血液がちゃんと循環していない
これらの症状があると、白髪や抜け毛を生み出す、と考えられているのです。
また、髪の毛は「腎」と呼ばれる部分が関係しているとも考えられています。この「腎」とは、
- 臓器である腎臓
- 生命力を蓄積しておく場所
- 成長や発育、老化等に深く関係している部分
も指しています。髪の毛も日々生まれ変わり、成長していく部分ですから、「腎」が関係しているのです。
漢方医学では
- 血液の状態
- 体内の生命力の量
から、抜け毛の治療を行っていきます。
抜け毛に聞く漢方薬の一例
抜け毛の場合に処方される漢方薬も、
- 血液の流れや状態を整える効果のある物
- 生命力を向上させるような効果の物
が多いです。漢方は体調や体質によって処方される薬に違いがありますが、多くの場合は血や腎の症状を改善していく物を処方されます。
代表的な漢方薬の一例をあげると、以下の様になります。
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
八味地黄丸は主に泌尿器に関する症状で処方されることが多い漢方ですが、若返り効果もあるとされ、薄毛治療でも処方される事があります。加齢による抜け毛の場合、処方されている事が多い漢方です。
桂枝加竜骨牡蛎湯は不安や起こりやすい人に処方される事が多い漢方です。ストレス性の抜け毛等、抜け毛の原因に精神的な原因がある場合に処方される事があります。
当帰芍薬散は、月経不順や更年期障害の改善に使われる漢方です。女性ホルモンのバランスが崩れると抜け毛の症状が出る事があります。この漢方は女性ホルモンが関係している抜け毛や、冷え性による抜け毛を改善する際に使用される事があります。
漢方で抜け毛を改善していく流れ
次に、漢方による抜け毛を改善していく際の基本的な流れを紹介します。漢方を取り扱っている病院やお店では、以下の流れに沿って診察や治療、漢方薬の処方を行っていきます。
まずは専門家に自分の体質を見てもらう
最初に、自分の体質や抜け毛の原因を、専門家に診察してもらいます。この場合の専門家は、
- 漢方の知識や資格のある医師
- 漢方を取り扱う専門店の薬剤師
を指しています。これらの専門家に漢方での自分の体質や抜け毛への影響を調べ、それに合った漢方薬の処方や生活習慣の改善方法を教えてもらいます。
自分の体質に合った漢方を処方してもらう
自分の体質が分かったら、それに合った漢方薬を処方してもらいます。漢方薬の中には処方薬として扱われている物も多く、そうした保険適用の薬を処方してもらえる場合もあれば、漢方の生薬を体質に合わせてブレンドしたものを処方される場合もあります。
保険適用の場合、
- 価格は生薬を調合して処方された時よりも安価な場合が多い
- 多くの人に効くように調合されている為、効果を実感しにくい場合もある
といった特徴があります。
生薬を調合して処方してもらった場合は、
- 自分の体質に合わせて調合してもらった分、効果が表れやすい
- 価格が高めな事が大井
事が特徴です。
漢方薬は長期間飲み続けないと効果が表れにくい薬ですから、処方してもらう前に自分にとって続けやすい方はどちらなのかしっかり考えておくようにしましょう。診察を受けた際に相談しておく事も大切です。
効果や副作用による体調の変化を観察し、専門家に診察してもらう
漢方薬は作用が穏やかな分、長期的に使用していかないといけない薬です。処方されている薬があっているかどうか、専門家にしっかり判断してもらうためにも、漢方薬を飲んでいる間の体調を観察しておく必要があります。
また、漢方薬は副作用が出にくい薬ですが、全く副作用が出ない訳ではありません。薬の組み合わせや、漢方以外の薬を飲んでいる場合、それによって重篤な副作用が出てしまう場合があります。
漢方の専門家に薄毛の相談をする際は、
- 普段から飲んでいる薬がある
- アレルギーを持っている
といった事は必ず専門家に伝えるようにして下さい。
漢方による抜け毛ケアをより効果的に行うポイント
漢方による抜け毛治療をより効果的にするには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。しっかりポイントを押さえて、漢方の効果を引き上げてあげましょう。
漢方は数か月単位で飲み続ける
漢方の効果が出てくるのは、早くて数か月単位です。体質を改善する事で薄毛を改善していくので、効果が出てくるまでの時間が長いのです。
薄毛への効果を感じられないからといって、漢方を飲むのをやめてしまうのは避けましょう。薄毛自体に効果を感じられない場合でも、体質の改善を行う事で他の部分に影響が出ている場合もあります。
副作用や不快感がない限りは、薬が体に合っているかどうかを決めるのは漢方を処方した専門家です。効果を感じられない場合でも、普段から体の調子を観察し、専門家に報告するようにしましょう。
漢方薬だけでなく、普段の生活からもアプローチをする
漢方薬は体質改善を目的として処方される薬ですから、ただ薬を飲んでいるだけでは本来の効果を得る事は難しいです。体質は体が本来持っている性質だけでなく、食事や生活習慣からも作り出されています。
専門家の診察から分かる体質をしっかり理解し、それを改善できるような生活習慣を身につけましょう。漢方薬だけでなく、食材の中にも血や腎を補う効果のある物はたくさんあります。
自分の体質に合った生活習慣を身に着け、漢方薬の効果を向上させてあげましょう。
他の薬やヘアケア剤を使用する際は相談を
漢方薬は他の薬やヘアケア剤の成分によっては、
- 副作用を生み出す
- 効果が半減してしまう
といった、好ましくない効果を生み出してしまう場合があります。
漢方以外の薄毛治療を行う際は、事前に専門家に相談するようにして下さい。場合によっては、漢方と組み合わせると効果が向上するものもありますので、そうした薬やヘアケア剤がないか質問してみるのもいいでしょう。
漢方を効果的に利用して、根本から抜け毛を改善しよう
漢方は体質を改善する事で、抜け毛のできにくい体を作ってくれます。効果的に利用すれば、抜け毛以外の悩みも改善してくれる、心強い味方です。賢く漢方を利用して、美しい髪を手に入れましょう。