

抜け毛
女性に増加中!抜け毛の原因はホルモンバランスの影響が大
- まだ年齢的には若いのに髪が薄いと言われる
- 一時期から急に髪が抜けるようになり、量が激減した
- 新たな髪が生えにくく地肌が露わになっている部分がある
- 抜け毛が多くなったような気がするが人にはなんとなく言えない
抜け毛、薄毛の悩みは女性の生活の質にも大きな影を落とします。 それがきっかけで外出を楽しめなくなったり、好きなヘアスタイルに挑戦出来なくなったり…諦めてしまう人も少なくはありません。
まずは抜け毛の原因をチェックしてみましょう!もしかすると見に覚えのある原因項目があるかもしれませんよ。
Contents
抜け毛の原因第1位!ホルモンバランスの乱れとはなに?
よく耳にする「ホルモンバランスの乱れ」というキーワード。色々な体の悩みにまつわるものですが、髪の悩みにまで影響しているのはご存知でしょうか?
ホルモンバランスとは一体何か、また抜け毛にどのような理由で影響するのかを簡単にご説明致します。
髪の毛を育てているのは女性ホルモン
女性ホルモンは複数あり、そのひとつひとつが体の生理的機能、排泄や新陳代謝をスムーズに行うためのサポートを行っています。「女性ホルモン」とはいうものの、男性の体の中にももちろん存在する成分です。
この女性ホルモンのひとつ、エストロゲン(卵胞ホルモン)というのが「毛髪の育成」をサポートする働きがあります。
<エストロゲンの体に対する主な働き>
- 体に適度な脂肪を蓄え丸みを作る
- 子宮壁を厚く成長させ妊娠させやすい状態を作る
- 骨や皮膚、毛髪などの細胞を瑞々しく、ハリのある状態へ導く
- 自律神経を整え、ストレスを軽減させる
エストロゲンは女性にとっては「健康や美容」への欠かせない存在。髪はもちろんのこと、皮膚、血管、骨や神経に至るまで様々な部分の健康を補助してくれる大切なパートナーなのです。
30代から抜け毛に悩む女性が急増している
このエストロゲンは思春期、主に12歳くらいから分泌量が増加し始めます。そして30代半ばあたりから徐々に減少を始め、40代後半あるいは50代くらいまでその減少は続きます。
この状態は女性が閉経を迎えられるよう体を作り変えている最中になりますが、この道筋で脱毛などが起こりやすくなります。
さらに近年では、妊娠や出産など女性ホルモンのバランスが乱れやすい事象が30代により多く集まるため、悩みを抱える人が急増しやすいのも特徴のひとつです。
女性ホルモンは様々な原因で乱れやすい
女性ホルモンを始め、体が生成する分泌物は基本的に非常にナイーブです。ちょっとしたことで分泌量が落ちてしまったり、逆に増えすぎてしまったりするので、正直に申し上げれば「いついかなる時も100%理想的な状態」であることのほうが難しいと言えます。
- 女性の月経(生理)期、あるいはその前後1週間
- 風邪や胃腸炎などの感染症による体力低下
- 運動不足、あるいは過剰な運動量
- 妊娠・出産・母乳育児
- 加齢による更年期や閉経後
女性であれば、というよりも生活を送る以上避けられないようなことばかりですよね。どんな人でも風邪をひいてしまうこともありますし、適齢期であれば月経が無い方が心配です。
ただし中には病気によって女性ホルモンの分泌が抑えられてしまうこともあるので、楽観視しすぎず、かといって過剰な心配をしすぎないという心のリラックスを意識するようにしてみましょう。
生活習慣の乱れでも抜け毛が増える
抜け毛と女性ホルモンのバランスは切っても切れない関係ですが、そこに付随するように「生活習慣の乱れが女性ホルモンの分泌を低下させる」ということも起こり得ます。
このような生活習慣の乱れは年齢には関係せず、高齢の方だけでなく思春期、若年層にも出現します。次のような生活習慣に思い当たることが多い方は、女性ホルモンの低下を招きやすい状態を作ってしまっているかもしれません。
睡眠リズムのバラつき
抜け毛で悩む人の中で、老若男女問わず非常に多く共通しているのが次のような状態です。
- 慢性的に寝不足な状態が2週間以上続いている
- 寝付きが悪い、あるいは途中で目が覚める
- 眠った気がしない、寝ても疲れが取れない
- 眠る時間がバラバラ、起きる時間がバラバラ
すでに生えている毛は一定期間が過ぎれば自然と新しいものに交換するために抜け落ちていくものです。
が、抜け落ちてもまだ後を引き継ぐ赤ちゃんが育っていないので、抜けた部分はしばらく欠番状態になってしまい、これが薄毛の状態を作ります。
「なんだか急に抜け毛が増えたな…」と思ったら、まずは睡眠が足りているか、睡眠時間にバラつきはないかを確認してみましょう。
タバコやアルコールなどの嗜好品
タバコの成分やアルコールの成分の中には、人体に有害とされる毒素が多く含まれています。血管を固くしたり、臓器に負担をかけたりする…というのは有名なことですが、実はホルモンの分泌量に影響する成分も含まれているのです。
- ニコチンが血流を阻害する
- 一酸化炭素がホルモンを分泌するための臓器細胞を傷つける
- カルシウムなどの有益な栄養素の吸収を妨げる
- 肝臓のデトックス機能を促す際にホルモンまで分解してしまう
- アルコールのアセトアルデヒドが脱毛を促す男性ホルモンを増加させる
またタバコやお酒の摂取だけではなく、過度な糖分の摂りすぎも抜け毛を助長してしまうことがあります。
糖分は血液中で脂肪エネルギーと変換されるのですが、これが過剰になると皮脂分泌を活性化させます。この出過ぎた皮脂が毛穴を詰まらせ、毛髪にダメージを与えてしまうことがあるのです。
極端なダイエットや偏食
10代や20代の抜け毛の原因として突出して多いのが「極端なダイエットによる栄養不良」です。またそれ以外にも、好き嫌いや偏食によっても栄養バランスに偏りが現れ、髪を作るための栄養素が欠乏してしまうこともあります。
ビタミンB群やビタミンCといった新陳代謝に必要な栄養素は不足しないよう、正しく摂取することが「健康的な美ボディ」になるための最大のコツなのです。
盲点?!毎日のヘアケアが頭皮にダメージを与えることも
さて、ホルモンや栄養といった部分以外にも、誰にでも起こりうる原因となるのが「間違ったヘアケア」による抜け毛です。
美髪を作りたい!と、髪のお手入れを頑張る女性にこそ増えるという落とし穴。早速チェックしてみましょう!
サラ艶美髪を目指す女性に多い「洗いすぎ」
ヘアケアを頑張る女性に特に多いのが、この「洗いすぎ」の状態です。しっかりと洗うことでサッパリ感が増えるため、汚れもよく落ちているように感じられるので若い女性には特に多いと言えます。
- 目安量よりシャンプーを多く使う
- 2度洗い、あるいは1日2回以上シャンプーを使って洗髪する
- しっとり感よりサラサラ感の高いシャンプーが多い
地肌から供給される皮脂には、栄養を髪に与える他、紫外線や大気中の有害物質(毒素)から髪や地肌を守るという働きもあります。
このバリア機能が失われてしまうことによって、健やかな髪が育ちにくくなる上に外部刺激にも弱くなるため、スルリと抜けてしまうような細くか弱い髪が増えてしまうのです。
洗う時間よりすすぐ時間が短い「洗わなすぎ」
洗いすぎは逆に髪を弱めてしまいますが、ある種の「洗わなすぎ」という状態ももちろん抜け毛の原因になります。
最も多い洗わなすぎの状態、それはズバリ「すすぎの時間」です。
泡立てたシャンプーで3分〜5分洗髪した場合、すすぎにはどのくらいの時間をかけていますか?1分程度、泡を感じなくなったらすぐにトリートメント剤をつけていませんか?
<理想的なすすぎ時間>
- 38℃前後のお湯で2分程度前ゆすぎ
- シャンプー時間は2分程度
- 洗い流しのすすぎ時間は4分程度
シャンプー時間のおよそ2倍の時間をかけてしっかりとすすぐことで、シャンプーに入っている過剰な化学成分や洗浄成分を地肌に残しにくくなるので、抜け毛予防はもちろんトリートメントの効果を高めてくれますよ。
パサツキ予防で「油分を補給しすぎ」
シャンプーの使い方に自信がある方も、トリートメントやオイルなどのヘアケア剤の使い方が間違っている場合もあります。
- インバストリートメント
- シャンプーを残さないようしっかりすすいだ後につけるトリートメント剤。クリームタイプの物が多く、髪の指通りが滑らかな為地肌からべったり塗ってしまう人も多くいます。
- アウトバストリートメント
- お風呂上がり、半乾きの状態で使うトリートメント剤。オイルタイプやジェルタイプ、クリームタイプと多種多様で、洗い流さない分香料なども若干強め。基本は毛先につけるものですが、全体にムラなくつけようと目安量よりも多く使用する人が多いようです。
トリートメントは髪のスムーザーとしての役割も強いため、たっぷりとつけたほうが指通りが良く、かつまとまりやすい状態になります。
しかしつけすぎは「過剰な油分補給」となり、菌が増殖しやすくなったり毛穴を塞いでしまったりと、健康な髪を育てるには逆効果となってしまうのです。
頭皮にニキビができやすい、という人はもしかするとトリートメント剤の使い方が間違っているかもしれません。
頭皮のコリが育毛の邪魔をする
近年はヘッドスパやヘッドマッサージなどもかなり世間的に浸透してきていますので、ご存知のお方もきっと多いはず。頭皮も体の一部であるがゆえ、放置すればガチガチに凝り固まってしまう部位です。
血行不良を起こした地肌は、すでに生えている髪の毛根をキャッチしておく力が弱くなります。そのため髪自体は健康であっても、毛根部分からスルッと抜けるということが増えてしまうのです。
熱を恐れて自然乾燥=菌が頭皮で増殖する
シャンプー、すすぎ、トリートメント、地肌ケア…ここまでカンペキである人には少ないと思いますが、「ドライヤー」はきちんと使いこなせていますか?
筆者の思春期の頃、ドライヤーの熱で髪が傷む!という情報ばかりが先行していた時期があり、情報に疎かった自分は「自然乾燥のほうが髪にはいいんだ!」と思い込んでしまうことがありました。
トリートメントをしっかりと塗ってタオルドライをした髪は、体温によって地肌の方からじんわりと温められていきます。しかし体温は乾燥させるほど高温になることはなく、地肌は湿り気を帯びたおおよそ36.5〜37.0℃の状態が維持されます。
この温度と湿度は、実はアクネ菌を始めとする雑菌が最も好む環境です。雑菌が地肌で増殖すると、痒み、赤み、臭いの元になるほか、髪が育つために必要な栄養をたっぷり含んだ皮脂が雑菌によって食べられてしまいやせ細った髪しか作れなくなります。
栄養不良の髪は毛根から抜け落ちてしまいやすいので、ちょっとしたブラッシングや髪をかきあげる仕草程度でもどんどん抜けてしまうのです。これが美容師さんが言うところの「ダメージを受けた髪質」というわけです。
要注意!改善されない脱毛には病気の影が潜むことも
ここまで様々な抜け毛にまつわる原因をご紹介致しました。これらの原因をすべて排除しても改善されない、余計にひどくなる…などの抜け毛がある場合、それは「生活習慣から起こる抜け毛」ではなく、「脱毛」という症状が起きているのかもしれません。
改善されない抜け毛、著しい量の抜け毛には下記のような病気が隠れている可能性もあるので、注意が必要です。異変を感じ、それが長く続くようであれば医療機関を受診するようにして下さい。
- 婦人科形疾患
- 甲状腺疾患
- 膠原病などの自己免疫疾患
- 過度なストレスや自律神経失調症
抜け毛の悩みは多くの人が抱えていることを忘れないで
抜け毛が増えた、薄毛部分が出来た…特に女性にとっては精神的ダメージが大きく、かつ人にも相談しにくい内容として1人で抱え込んでしまう方が大変多くいらっしゃいます。
また、現代は環境によるストレスも大きくなっており、潜在的な人数を合わせればもっと増加するという説もあります。
まずは「私だけ?」という不安を無くしましょう。600万人以上の女性が同じように、ブラシに多く残った髪の毛に悩んでいます。それだけの数ですから、医療業界や育毛業界においても日々研究が鋭意的に進められています。
抜け毛の原因のひとつひとつを見直すことは、結果的に肌や内臓などを癒やす効果にも繋がります。体に悪いことはひとつもありませんので、ぜひ「毎日の生活を見直すチャンス!」とポジティブに捉えていただきたいと強く思います。