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食べ物、サプリ

髪にいい食べ物とは?上手に取り入れれば美髪も美肌も手に入る!

ワカメやひじき、となんとなく答えることが出来たとしても、もしかすると「なぜワカメやひじきが髪にいい食べ物なのか」ということは知らないという方もいらっしゃるかもしれません。いえ、むしろそちらのほうが多いでしょう。

実は髪にいい食べ物の中で、ワカメやひじきというのはほんの一例でしかありません。本来、髪にいい食べ物というのは他にもっと沢山あるのです。

沢山あるということはそれだけ食材の幅も調理のレパートリーも増やせるということ。毎日おいしく頂きながら、キレイなサラツヤ美髪を作ってみて下さい!

髪を作る栄養素は「タンパク質」

髪はどんな成分で作られているかご存知ですか?知っているという方も多いと思いますが、髪や爪は食べ物から摂取できる「タンパク質」によって作られています。

タンパク質は髪や爪だけではなく、命を守るのに大切な筋肉や骨、臓器の組織にも必要です。優先順位としては髪や爪は一番下。

つまり、タンパク質が不足すれば一気に抜け毛や白髪などの原因になってしまうのです。

吸収率の良い動物性タンパク質

タンパク質には2種類あり、そのうちのひとつが「動物性タンパク質」です。摂取するのが比較的簡単で、かつ吸収率が良いためすぐに活力に繋がります。

<動物性タンパク質を多く含む食材>

  • 肉類
  • 魚類
  • 牛乳やチーズなどの乳製品

どれも非常に食卓に馴染みがあるものばかりですから、1日1回以上は食べているよ!という方も多いでしょう。ただし、これら動物性タンパク質【だけ】では、美髪を生むために必要な量を摂取すると脂質が多くなりすぎてしまいます。

胃もたれや胸焼けなどの消化器官への負担だけではなく、血中の脂質量まで多くなってしまい、結果的に髪の栄養吸収を妨げる可能性もあります。動物性タンパク質だけに偏らないよう注意する必要があるのです。

血中コレステロールを下げる植物性タンパク質

動物性タンパク質だけに頼ることが出来ない私達の強い味方が「植物性タンパク質」です。

動物性タンパク質と比較すると吸収率はやや低いのですが、脂質がほとんど無いために消化器官の負担にもなりにくく、かつ血中コレステロール値を抑える・下げる効能もあります。

<植物性タンパク質を多く含む食材>

  • イモ類
  • 豆類
  • 米や小麦などの穀物類

特に女性に多く摂ってほしいのは豆類に含まれる「大豆」です。

納豆などの発酵食品文化が発達している日本では、血中コレステロール値や中性脂肪値が外国諸国より抑えられる傾向にあるということはご存知のお方も多いでしょう。

この効能以外にも、女性ホルモンに似た働きをする「イソフラボン」が多く含まれるために、ホルモンバランスの乱れに伴う女性の脱毛や薄毛を予防・緩和させる効果にも期待が出来るのです。

食物性タンパク質は動物性タンパク質と比べればカロリーも抑えやすいため、ダイエット中の抜け毛や妊婦さんの薄毛にも安心して摂取出来ますよ。

ハリやツヤの源にもなるコラーゲン

美容効果が高いと言われている「コラーゲン」は、タンパク質の一種です。人間の体を構成するタンパク質のうち、およそ1/3を占めているとされており、年齢を重ねると同時に減少していく成分のひとつでもあります。

コラーゲンは肌細胞や骨組織を作っているだけでなく、髪の細胞を生み出したり、髪そのものに活力を与える脂質代謝にも関わりがあります。

コラーゲンが不足すると髪の活力が衰え、ハリ・ツヤのないひ弱な髪が増えてしまいます。それが結果的に脱毛に繋がってしまうのです。

<コラーゲンが多く含まれる食材>

  • フカヒレやエイヒレ
  • 豚足や牛すじ
  • 手羽先、鶏肉の皮
  • うなぎ
  • ゼラチンを含む食品(ゼリーや杏仁豆腐など)

コラーゲン質を含む食材は吸収率も高く、かつカロリーもやや高いものが多いのが特徴です。摂りすぎには注意をしたいところですが、少しの量でも十分な効果を期待出来るまさに「美」の食材です。

ミネラルはタンパク質をつなぎ直す働きをする

髪に良いタンパク質を沢山食べたとしても、それだけではほとんどがただ排泄されてしまいます。

タンパク質が髪や肌に必要な細胞になるためには、一度タンパク質を分解し、ケラチンという髪や爪を作り出すタンパク質として生まれ変わらせなければなりません。

そのために一働きしてくれるのがミネラルです。ミネラルといってもいくつか種類がありますので、ここでは髪を作るために必要なミネラルに絞ってその効果をご紹介します。

亜鉛が不足するとケラチンを合成できない

近年、男女問わず悩む人が増えている「薄毛・脱毛」ですが、それと同時に「亜鉛」の重要性が注目されています。

亜鉛が不足すると、摂取したタンパク質を酵素などが一生懸命分解しても、それを元にケラチンを作り出す能力が薄れてしまいます。

ケラチンは髪の主成分ですから、亜鉛不足=髪の材料不足が引き起こされ、結果的に脱毛や薄毛、白髪が増えるなどの状態を作り出してしまうのです。

<亜鉛を多く含む食材>

  • 牡蠣
  • 豚レバー
  • 胚芽小麦
  • うなぎ

この他、牛肉やしじみなどの貝類にも亜鉛は含まれています。「牡蠣やうなぎを毎日食べるわけには…」と躊躇してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、しじみなどは比較的安価で手に入る食材ですので、ぜひ1日1食は取り入れてほしいところ。

忙しい人には亜鉛サプリなども良いと思いますが、亜鉛は摂りすぎると頭痛や嘔吐などを起こすとされています。

通常の食品だけであれば過剰摂取はないと言われている亜鉛ですが、手軽に取れるサプリメントを飲んでいる場合には少しだけ注意をするようにして下さい。

鉄分不足による貧血で血行不良を起こす

ミネラルの中で、亜鉛と同様に積極的に摂取して頂きたいのが鉄分です。

鉄は体の中の血液を作り出し、上手に隅々まで行き渡らせるために必要なミネラルですので、これが不足すると頭皮や毛乳頭(髪の根っこ)にまで栄養のある血液が行き渡りません。

血行不足の頭皮は新陳代謝が鈍くなり、毛髪が抜け落ちたり新しく生まれ変わるのに時間がかかってしまいます。また、色素を作るためのエネルギーも少ないため、白髪の原因にもなると考えられています。

<鉄分を多く含む食材>

  • レバー
  • かつおやイワシ
  • ほうれん草
  • ゴーヤ

最近は貧血予備軍の女性は非常に多いとされ、厚生労働省などの公的機関でも「積極的な鉄分の摂取」を推奨しています。

鉄分不足は髪や肌にダメージを与えるだけではなく、深刻な健康への障害にも繋がります。「自分は大丈夫」と思わず、ぜひ毎日鉄を意識した食材を調理に取り入れてみて下さいね。

ヨードは発毛を促進させるホルモン作りに良い

髪に良い食べ物、といえば「わかめ」「ひじき」…もちろんその通りなのですが、実はこれらが「髪に良い」と言われているのは「髪の材料になる」わけではなく、ホルモンバランスを整えるのに良いというのが定説です。

わかめなどに含まれるヨード(ヨウ素)は食べ物から摂取されると、私達の喉元にある【甲状腺】という器官に集約されます。

甲状腺はそのヨードをエネルギーにして新陳代謝を促すためのホルモン(甲状腺ホルモン)を分泌します。これが全身に行き渡ることで「古くなった細胞を廃棄し、新しい健康的な細胞を作る」サイクルの源です。

ヨードが足りないと甲状腺が活発に活動できないために、新陳代謝が遅れ健やかな髪や肌を生み出す能力が低下してしまうのです。

<ヨード(ヨウ素)を多く含む食材>

  • わかめ
  • 昆布
  • ひじき
  • あわび、牡蠣など

主に海藻から摂取できるため、ヨードは別名「海のミネラル」とも呼ばれる必須栄養素のひとつです。

ただし、甲状腺機能に何らかの疾患(バセドウ病や橋本病など)をお持ちの方の場合、ヨードを摂りすぎると甲状腺機能に影響が及び症状を悪化させてしまう場合があります。もし甲状腺の機能に不安がある場合は必ず医師と相談するようにして下さい。

タンパク質を髪の成分に作り変えるビタミン類

タンパク質とミネラルの関係はご理解頂けたと思いますが、このサイクルをスムーズに動かすための栄養素も上手に摂取することで、効率よく「タンパク質の分解→再合成」のサイクルを活発化させることが出来ます。

それに必要なのがフルーツや野菜に多く含まれるビタミン類。お肌を健やかに保つのも、髪を美しく保つためにもビタミンは欠かせない非常に重要なサポーターです。

美髪にも美肌にもビタミンB群は欠かせない

主に疲労回復や神経組織の修復・維持を行うビタミンB群には、タンパク質の代謝を助ける働きもあります。

複数の種類があるビタミンB群ですが、特にB2とB6が髪の健康にとって欠かせないと言われています。

ビタミンB2
細胞分裂を活性化させ、新しい髪を作り出すサポートをしています。また、皮脂の過剰な分泌も抑制してくれるため、毛穴詰まりを防いで頭皮や皮膚の炎症の原因になるニキビを予防する働きにも期待が出来ます。
ビタミンB6
摂取したタンパク質の吸収を補助する役割があります。さらに、分解されたタンパク質をアミノ酸に変化させ、ケラチンに再合成する働きをサポートします。さらにホルモンバランスを整える効果もあると言われているため、抜け毛に悩んでいる方は積極的に摂取すべきビタミンです。

<ビタミンB群を多く含む食材>

  • レバー
  • かつお、まぐろなどの魚類
  • 大豆など豆類
  • 卵、乳製品

ビタミンB群は美容にとっても非常に重要視されているビタミンですので、レバーなどが苦手…という方はサプリメントで補助しても良いでしょう。

ただし、ビタミンB群は水溶性のものが多いため過剰に摂りすぎてもすぐに排出されてしまいます。規則正しく継続的に適量を補給して下さい。

コラーゲンや鉄分を上手に活かすためのビタミンC

髪のツヤやコシ、ハリといった健康的な要素にはコラーゲンが欠かせませんが、コラーゲンの生成にはビタミンCが必要になります。このビタミンCには非常に多くの効能があります。

  • 抗酸化作用によるアンチエイジング効果
  • 抗ストレス効果による自律神経バランスの調整
  • 免疫力向上による頭皮や皮膚トラブルの予防

年齢とともにコラーゲン量は減少してしまいますが、ビタミンCが十分に補給されていれば体の中で合成される量も増えていきます。

さらに、ビタミンCは鉄分吸収のサポートもできる万能ビタミン。貧血の予防や改善にも繋がりますので、ぜひ毎日摂取を心がけてみて下さい。

<ビタミンCを多く含む食材>

  • アセロラなどベリー系フルーツ
  • 柑橘系のフルーツ
  • モロヘイヤやケール、ゴーヤなど苦味のある緑黄色野菜
  • イモ類

忙しい人、野菜を取りにくいという人に筆者が強くおすすめしたいのが青汁ドリンク。

苦い!マズイ!というイメージばかりが先行していますが、実は最近の青汁は「飲みやすく続けやすいように」という企業努力の元、非常にマイルドな美味しいドリンクになっています。

牛乳などに溶かして1日1杯飲むことで、ビタミンCだけではなく必要な緑黄色野菜の栄養素も摂取できますので、ズボラさんでも野菜不足やビタミン不足を防ぎやすくなりますよ。

白髪予防にも良いビオチンとは

ビタミンB7、あるいはビタミンHとも呼ばれるビオチン。実は美容にも健康にも大きな役割を持つとされ、医療機関でも取り扱っているところが増えてきています。

ビオチンは皮膚や髪の生成に大きく関与するビタミンです。

  1. 補酵素としてタンパク質からケラチンが再合成されるのを助ける
  2. 代謝を促し色素細胞の活性化を助ける
  3. 抗炎症作用があるため、皮膚炎などによる脱毛にも効果が期待される

ビオチンは水溶性、かつタバコやアルコールなどの生活習慣によってもすぐに減少をしてしまいます。ビオチンを定期的に取るというだけでなく、生活習慣の見直しも同時に行うとより良い効果が得られます。

<ビオチンを多く含む食品>

  • 卵(全卵)
  • 鶏レバー
  • 落花生などナッツ類
  • 乾燥シイタケなどきのこ類

最近はナッツダイエットなども流行しています。美容のために、今日からおやつをナッツにしてみるというのも良いかもしれませんね!

髪の毛だけではダメ!地肌を元気にする食べ物とは

髪に良い食べ物だけを意識しても、その土壌となる地肌に良い食べ物をおろそかにしてしまっては健康な抜けにくい髪を育てることが出来ません。

最後に、髪の土台作りに欠かせない頭皮に良い食べ物についても確認しておきましょう。

ビタミンAで乾燥のダメージを防ぐ

ビタミンB群やビタミンC、ビオチンが「水溶性ビタミン」であるのに対し、ビタミンAは「脂溶性ビタミン」です。体に長く留まり、細胞分裂や潤い保持の役割を果たしています。

皮膚や頭皮が乾燥すると痒みや炎症の元になり、健やかな髪作りを阻害してしまいます。さらに、ストレスや生活習慣などで毛周期(髪のターンオーバー)が乱れてしまっている場合も同様に「健康な髪が育ちきる」前に抜けてしまうため、薄毛の原因になりがちです。

ビタミンAはこうした現代人に起こりやすい「乾燥」「新陳代謝の乱れ」を体の中からサポートするので、髪にも皮膚にも、更には目などの粘膜にも良いと言われています。

<ビタミンAを多く含む食品>

  • レバー
  • 緑黄色野菜
  • アンコウ、うなぎの肝
  • 海苔や昆布など海藻系食品

美容にも良いビタミンAですが、脂溶性であるため水溶性ビタミンと比べると排出されるのが遅くなります。そのため過剰摂取には十分に注意が必要です。

特に妊娠初期の妊婦さんの場合にはサプリメントでの補給に対して慎重になるべきと注意喚起も出ています。不安がある場合には必ず医師と相談して下さい。

ビタミンEでサラツヤ髪を作る土台を

ビタミンEも脂溶性ビタミンのひとつ。

血管細胞に働きかけ、血行促進や血流改善効果が見込める栄養素なので、髪だけではなく成人病予防に対しても注目されているビタミンです。

さらに抗酸化作用もあるため、ビタミンCと一緒に補給することで頭皮と髪の外的要因ダメージ(大気中の毒素や紫外線による活性酸素の増加)の除去に役立ちます。

<ビタミンEを多く含む食品>

  • ゴマやアーモンドなどのナッツ類
  • オリーブオイルやひまわりオイルなどの油脂類
  • いくら、すじこなど魚類の卵
  • モロヘイヤやかぼちゃなど緑黄色野菜

摂りすぎると胃もたれや吐き気、頭痛を起こす場合もありますので、摂りすぎには注意が必要です。少量でも十分に効果を発揮できるのが脂溶性ビタミンの良いところでもありますので、適量を続けるようにしてみましょう。

オメガ3脂肪酸が抜け毛や薄毛対策になる

成人病予防や肥満対策に良いと言われるオメガ3脂肪酸ですが、実はホルモンバランスの乱れを整える効果もあるということがわかっています。

また、成人病予防になる食品として数々のメディアでも取り上げられている「血液サラサラ効果」は、つまり血行促進になりますので毛根に豊かな血流を与えるのに役立ちます。

抜け毛対策、薄毛対策にはホルモンバランスの調整が欠かせません。健康にも良い脂質ですので、ぜひ毎日の食卓にオメガ3脂肪酸を意識した一品を取り入れてほしいと思います。

<オメガ3脂肪酸を多く含む食品>

  • 豆類
  • 青魚
  • えごま油やしそ油
  • くるみや栗

特に青魚は体に脂質として残りにくいため、ダイエット中の抜け毛対策にもおすすめです。小さなお子さんにとっては脳細胞の活性化などにも良いとされていますので、ぜひご家族でお魚を食べる習慣をつけてみて下さい。

髪にいい食べ物は体にも間違いなくいい

髪や地肌も、顔の皮膚や手足の筋肉と同じ「細胞」から作られていて、私達にとっては大切な体の一部です。ですので、髪に良い食べ物=美容や健康にももちろん良い、ということになります。

こうして文字にすれば当然のことなのですが、私達はとかくこうした「体の一部はすべてつながっている」ということを忘れがちです。

髪を切っても血は出ませんから、血液の流れや血中の脂質が関係しているというのはイメージしにくいですし、放っておいても伸びる髪を見れば、その髪がダメージを受けたひ弱な髪だとしても「髪は問題なく成長している」と思い込んでしまいます。

髪が抜ける、傷みが酷い…という場合、もしかするとそれは体の中からのSOSなのかもしれません。髪の健康状態と体の健康状態は比例しているということを忘れず、美髪作り=健康づくりのひとつと考え、ぜひ毎日の習慣を見直してみて下さい。

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