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湯シャンのやり方5つのステップ!肌質に合わせた注意点とは?

多くの著名人が「湯シャン宣言」をしていることもあり、さらにコストもかからないとくれば「一度くらいはやってみようかな」と思う人も多いのではないでしょうか?

しかし、いざ実践…となると二の足を踏んでしまう人もちらほら。

ヘアケア方法として気になるけど、やり方がわからない
間違うととんでもないことになりそう…

多くはこんな理由で試すことに抵抗を感じるようです。湯シャンのやり方やちょっとしたコツとはどんなものでしょうか。


湯シャンで髪や頭皮の汚れを落とす基本5ステップ

まずは基本の湯シャン方法です。とはいっても、それほど難しいテクニックはありません。基本的には「お湯で髪を洗う」ことができれば良いのです。

とはいえ整髪料や大気汚染などがある現代社会においては、その前にちょっとした手間ひまをかけたほうがよりキレイな仕上がりの「湯シャン」が出来ます。

▼湯シャンの効果についてはコチラを参考にしてください!

湯シャンの効果の記事のトップ画像キャプチャ

1.洗う前に念入りなブラッシングを

湯シャンの前には、かならず入念にブラッシングをしましょう。こうすることで髪に付着したチリやゴミが浮き、髪汚れのおよそ2割が落ちると言われています。ロングヘアの人はもちろん、ショートヘアの人も必ず行いましょう。

髪の汚れは内側にも溜まっています。また、毛先のもつれなども事前にとかしておくことで指通りのなめらかな状態を作ることが出来ますよ。

シャンプー前のブラッシングにおすすめなのは「2種類のブラシの使い分け」です。

1)毛先はスケルトンブラシやパドルブラシなど目の粗いブラシで
クシの目の荒いブラシで毛先〜髪の中ほどまでを、もつれをほぐすようにとかします。紙の長い人はこうすると余計な脱毛を防ぐ効果がグンと高まります。
2)天然毛ブラシで地肌近くまでほぐす
クシの目が細かく、かつ柔らかい動物の毛を使った天然毛ブラシで地肌近く〜中間くらいまでをよくとかします。地肌をガリガリとひっかくのではなく、汚れを浮かせるように優しくゆっくりと行いましょう。

2種類のブラシで、およそ1分ずつくらいかけて髪をとかし、チリや汚れを浮かせたらいよいよ湯シャンのスタートです。

2.理想の温度は37〜38度のお湯

湯シャンのお湯の温度は少しぬるめの37度〜38度がオススメです。

熱いお湯の方が皮脂汚れが落ちるように感じるのですが、実は熱すぎると頭皮がダメージを受けてしまい結果的に「皮脂をより多く分泌して頭皮を守ろう」とする防御反応が起きてしまいます。

湯シャンし始めたら髪がベタベタするようになってしまった…という人は、お湯の温度が高すぎる可能性があります。

皮脂は36度以上あればゆっくりと肌の上でとろけます。37度以上でそのとろけた皮脂は流れますので、湯シャンはそれほど高い温度である必要がないのです。

3.地肌からしっかりと温め、指の腹でマッサージ

ぬるめのお湯を使うので、湯シャンは通常のシャンプーよりも時間をかける必要があります。あまりセカセカとせわしなくお湯を当てても、皮脂が落ちるほど地肌が温まらず湯シャンの効果が半減してしまうのです。

  1. 生え際から後頭部にかけて、シャワーヘッドを近づけて流す
  2. 耳の前から耳の後ろは皮脂が出やすいので、軽く指の腹で揉みながら流す
  3. 後頭部から襟足の部分にシャワーヘッドを当てる
  4. 全体的に地肌が温まったら、お湯を浴びながらじっくりと地肌を全体的にマッサージ

地肌をほぐす時、爪を立てないように注意して下さい。人差し指から小指までの4本の指腹を使い、小さく円を書くように、下から上へと刺激していくのがオススメです。

4.シャワーでしっかりと地肌をゆすぐ

マッサージが終わる頃には、指先にしっとりと皮脂の潤いを感じる人が多いと思います。ここまできたら仕上げのゆすぎです。ゆすぎもしっかりと丁寧に行いましょう。

この時に髪が絡まってしまう、という人は、プラスチック製の柔らかいナイロンブラシなどでゆっくりととかしながら水流を髪の間に通すようにしましょう。

ただし、濡れている状態の髪は非常にデリケートです。通りが良くなるからと言って勢い良くガシガシとブラッシングしないように、あくまでももつれやすい部分のみゆっくりとブラシを入れて下さい。

湯シャン開始からここまで、最低でも5分はかけるイメージです。髪が長い人や毛量が多い人はもう少しかかりますので、時間に余裕がある時に行うほうが良いでしょう。

5.湯シャン後はしっかりとタオルドライし、ドライヤーで乾かす

非常に重要なのがこの「湯シャン後のドライタイム」です。

シャンプーやトリートメントを使っていないので、髪に残っているのは水分と皮脂のみ。この状態の生暖かい環境は、地肌にいる常在菌にとっては極楽環境です。

エサがいくらでもあるという状態を作って放置すれば、常在菌は増えすぎてしまい臭いの素になったり、地肌や髪のダメージを作ったりします。

柔らかめの吸水性の高いタオルでしっかりとタオルドライしたら、低めの温度の温風で地肌をしっかりとドライヤーで乾かしましょう。根本がふっくらと立ち上がったらOKです。

トリートメント剤などに含まれている断熱成分もありませんので、ドライヤーを使う場合には乾かしすぎにもご注意ください。耳周りに湿気を感じなくなれば良い、というイメージでドライヤーを使うと「かけすぎ」を防げますよ。

肌質別!湯シャンで気をつけたいポイントは?

ひたすらにシンプルな湯シャンですが、人の体は個人差があります。個人差に合わせて湯シャンの一手間を変えてあげると、より自分の肌質・髪質にあったヘアケアが行えます。

挑戦してみたけどなんだかうまくいかなかった…という人は、もしかしたら肌質に合っていない方法で湯シャンをしていたかもしれません。注意したいポイントを抑えておきましょう。

乾燥肌の人は温度に注意

現代人に多いのが乾燥肌です。大気中の刺激物、整髪料などの刺激物、体質によっても乾燥が起こるため、特にアラサー以上になると急激に乾燥を感じる人が増えてきます。

髪がぱさつきやすい、粉っぽいフケが出やすい、乾いた痒みが起きやすいという人は地肌の水分不足かもしれません。

肌質が乾燥気味の人が一番注意したいのが「お湯の温度」です。

湯シャンのお湯の温度が熱すぎると蒸発量が多くなり、お湯が蒸発する時に必要な水分まで一緒に持っていってしまいます。お風呂上がりに皮膚がすぐに突っ張る人はお湯の温度が高すぎないかを見直してみましょう。

また、マッサージの時に力を入れすぎていないかどうかも気をつけてみて下さい。

実は、乾燥肌の人はその「乾燥しきった皮膚感触」に慣れてしまっていて、「潤いをべたつきと感じてしまう」傾向にあります。

髪がまだベタつく気がする…と思わず地肌や髪を熱めのお湯で力を入れてゴシゴシ、などとしてしまいがちなのですが、これが結果的に乾燥を促進しているのです。

乾かした時に特に皮脂の臭いを感じず、かつツヤが出ているのであればそれが「潤っている」状態です。「皮脂汚れのべたつき」と「ツヤ」を混同しないように注意して下さいね。

脂性肌の人はドライを念入りに

乾燥肌とは逆のオイリー肌の人は、湯シャンの方法に手間を加えるより「ドライ」を丁寧に行うことを意識してみて下さい。

皮脂が出やすいタイプの人の場合、乾燥肌の人よりも常在菌が好む栄養を沢山持っているということになります。この脂質と、湯シャンの水分が髪に残っている状態は常在菌の天国環境です。

常在菌を増やさないためには、湯シャンで皮脂の汚れを落としたら「水分」を極力早く乾かしてしまうことがポイントになります。

皮脂は水分をくるんで逃さないように保護する性質があるので、余分な水気が髪に残っていると「より多く皮脂を分泌し、水分を蓄えよう」という作用が働きます。そしてそれが常在菌の絶好のエサになってしまうのです。

基本ステップの通り、地肌をしっかりと温風で乾かしたら、最後の仕上げにドライヤーの冷風機能で地肌の熱を少し冷ましましょう。

毛穴が引き締まり余分な皮脂分泌を防ぐ効果がありますし、キューティクルの広がりを抑えるので髪の潤いを守ると同時に余分な水分を吹き飛ばしてくれますよ。

湿疹や皮膚トラブルがある場合は医師に確認を

乾燥肌や油性肌の人とはまた別に、皮膚トラブルが起こっている場合もあります。

  • 湿疹や蕁麻疹
  • アトピー性皮膚炎
  • 何らかの感染症
  • 腫れて痛みのあるニキビや吹き出物
  • 大きなフケやベタつくフケが出やすい

こうした皮膚トラブルがある場合、いきなり湯シャンを開始するのはやめましょう。皮膚トラブルの原因によっては湯シャンによって雑菌が増え、より悪化させる可能性が否定できません。

このような時はまずは皮膚科医に相談して下さい。薬用のシャンプーや薬剤が必要な状況の時はそれを使い、医師が良しと判断してから徐々に様子を見ながら湯シャン生活をスタートさせましょう。

湯シャン入門は冬がベストシーズン?!

基本や肌質別の注意点と合わせて、湯シャン初心者さんはスタート時期も意識してみると失敗が減ります。

実は湯シャンをスタートさせるなら冬がベストと言われています。その理由を簡単にご説明致します。

人によっては皮脂分泌量が落ち着くまでに時間がかかる

それまで化学成分の入った、泡立ちや指ざわりの良いシャンプーを使用していた人の場合、体が湯シャンに慣れるまでに少し時間がかかる場合があります。

慣れるまでの間、通常のシャンプーを使用していた時よりも皮脂分泌が増えたり、臭いがつきやすくなったり、吹き出物が増えるなどの状態が起こる人もいます。

通常2〜3週間もあれば皮脂分泌量は落ち着きますが、夏場など何もしていなくても皮脂量や発汗量が多い季節の時は雑菌が増えやすく、かつ皮膚トラブルも起こりやすくなります。

冬なら多少皮脂分泌量が増えたとしても、発汗量が少ないので雑菌増殖率は夏よりやや低くなります。また、どんな人でも乾燥しやすいシーズンですので、増えた皮脂分泌量によって適正な潤い補給もしやすくなります。

湯シャン入門時期は秋から冬、やや発汗量が落ちる季節にするほうが良いと言えます。

整髪料をつけた日は泡立てたシャンプーでクレンジング

お出かけの際はムースやワックス、スプレーなどの整髪料をつけるという方も多いと思いますが、実は湯シャンは「整髪料のついた髪や地肌」には不向き。

元々落ちにくい化学成分を使用しているものが多いですし、ヘアスタイルをキープするために粘着性の高い材質も多く使われているため、少々温かいお湯程度ではしっかりと落とし切るというのは難しいのです。

試しに、手に薄くワックスやムースを伸ばし、3〜5分置いてから37度くらいのお湯で手洗いをしてみて下さい。かなりしっかりと時間をかけたとしても、なかなかべたつきが取れないですよね。それと同じことが髪にも起こっているのです。

とはいえ一切の整髪料をタブーにすると、好きなヘアスタイルを楽しむことが出来なくなってしまいます。それではせっかくの「湯シャン」というヘアケアの目的が失われてしまいますよね。

整髪料を使わなかった日は湯シャンにし、整髪料を使った日はアミノ酸系シャンプーなど出来るだけ自然に近い成分のシャンプーを使ってクレンジングしましょう。

  1. 100円玉程度のシャンプーを泡立てネットに付け、ぬるま湯を合わせてよく泡立てます。
  2. 作ったシャンプー泡を、髪全体に乗せるようにして付けていきます。
  3. 整髪料がついているところを中心に手のひら全体でもみ洗いをし、地肌は指の腹を使ってじんわりとマッサージするように洗います。
  4. 37〜38度のお湯でよく泡を洗い流し、完全に泡がなくなってから更に3分ほど地肌にお湯を当てて「湯リンス」して下さい。

指通りが悪い時はプラスチック性のクシの目の荒いブラシで、毛先からゆっくりとほぐしましょう。基本ステップと同じで、勢いをつけてクシを通さないようにご注意下さい。

湯シャンするなら生活環境の見直しも一緒に

お水やお湯にはハーブやアロマの香りはついていません。皮脂を溶かしやすくする成分も無ければ、指通りを滑らかにする潤滑剤も入っていません。

シンプルな方法というのはすなわち、ごまかしがあまり効かないということ。その人の肌質や体臭が率直に現れるのです。

なんだか皮脂の臭いが気になる…という方の場合
もしかしたら皮脂が酸化しやすくなるような食生活や生活習慣(アルコールや煙草など)が影響していないでしょうか。
なんだかベタッとしてボリュームがない…という方の場合
ホルモンバランスが乱れるような過度なダイエット状態や睡眠リズムになっていませんか?
続けているのにあんまり効果がない…という方の場合
もしかするとストレスなど根本的な原因が他にあるかもしれません。加齢による体の機能の衰えなど、別のサインが髪に現れていませんか?

お湯で髪を洗うだけで、すべての髪・地肌の悩みが解決するわけではありません。湯シャンを通して自分の「素」の状態を改めて見つめ直してみて下さい。

思ってもみないような体からのサインに気がつけるかもしれません。

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