figure mask

頭皮トラブル

頭皮の汗が多いのは病気のサイン!?原因・対処法と予防策

また、汗をかくような状況ではないにも関わらず、頭皮から大量の汗が出てきて髪の毛が濡れてしまうという症状に悩まされている人もいます。

体からの汗はあまり気になりませんが、頭皮から大量の汗が出てくると何か病気を患っているのではないかと不安になってしまうこともあります。

他の人と違う症状が出ると、どうしても病気に繋げてしまいがちですが、頭皮から大量の汗が出るのは心配する何かが隠れているのでしょうか。

また、頭皮から大量の汗が出る時の対処法などについて紹介します。


心の状態も影響している!?頭皮から大量の汗が出る5つの原因

頭皮から大量の汗が出ると、髪の毛が濡れてしまったり顔全体が蒸気しているような感じがします。

原因が分からず、頭皮から大量の汗が出ていると何か病気が関係しているのではないかと不安な気持ちになってしまいます。

頭皮から大量の汗が出るのには、どんな原因が隠されているのでしょうか。

その1.30代以上の女性に多い症状「更年期障害」

女性で、頭皮から汗が出る症状の1つとして挙げられるのが、更年期障害です。

更年期障害とは、40代後半~50代に女性ホルモンの量が減少することで出てくる症状です。

最近では、早い人では30代でも更年期障害の症状が出る女性もいます。

更年期障害で頭皮から汗が出る症状になるのが、「ホットフラッシュ」です。

更年期障害では様々な症状が出てきますが、ホットフラッシュはほとんどの人が経験する症状と言われています。

女性ホルモンには、汗腺の働きを調節する役割があります。女性ホルモンが減少することで汗腺の働きを調整することができなくなるうえに、自律神経の乱れが重なってホットフラッシュを引き起こします。

ホットフラッシュの場合、頭皮や顔がほてったような状態になり、熱くなるだけではなく汗も出てくることもあります。

その2.更年期とは違う!若い女性にも多い「冷えのぼせ」

更年期のように顔など上半身に熱がこもり、汗が出たりする症状があります。その1つが「冷えのぼせ」です。

冷えのぼせは更年期のような女性ホルモンの減少が影響しているものではないので、20代などの若い女性でも症状が出てきます。

更年期障害の年齢ではないのにホットフラッシュのような症状が出る人は、次のようなことが当てはまるかチェックしてみましょう。

  • 暖房のきいている場所に行くと、急激に汗をかく
  • 運動をした後や暑い季節に上半身から大量の汗が出る
  • 手や足など末端は冷たいのに、顔や頭は熱くなることがある
  • 上半身は熱いのに、下半身は冷えている

この中で、1つでも似たような症状がある場合は冷えのぼせの可能性があります。

冷えのぼせは、血流の悪さが原因と言われています。血流が悪いと、全身に均等に熱を与えにくくなります。そのため、冷えの症状が出てきます。

体が冷えると、人間は頭部の温度を下げないように熱を優先的に送り込みます。そのため、下半身や末端は冷えているのに頭部や顔だけ熱くなる「冷えのぼせ」の症状が出てきます。

冷えのぼせは、下記のようなことでも引き起こすことがあります。

  • エアコンをよく使うため体温管理が上手にできない
  • 首などを冷やすファッション
  • 運動不足
  • ストレス
  • 筋力の低下
  • デスクワークが多い

下半身は冷えるのに頭がボーっとしたり頭皮から汗が出る場合は、冷えのぼせの可能性が高いと言えます。

その3.局所的に大量の汗をかく「頭部多汗症(局所性多汗症)」

汗を大量にかく症状には、次の2つがあります。

  • 全身性多汗症
  • 局所性多汗症

全身性多汗症は、全身から大量の汗が出る症状を言います。局所性多汗症とは、ある一定の部分から大量の汗が出る症状を言います。

局所性多汗症の1つで、頭部から大量の汗が出る症状を「頭部多汗症」と言います。

頭部多汗症の場合、頭皮やうなじから大量の汗が出てくるため、髪の毛が汗で濡れたり、顔まで汗が流れてくることなどがあります。

次のような症状がある人は、頭部多汗症の可能性があります。

  • 運動などをしていないのに頭部から大量の汗が出る
  • 睡眠時は汗をかかない
  • 汗でメイク崩れを起こしやすい
  • 髪の毛が汗ですぐ濡れてしまう
  • 週に1回は頭部から大量の汗が出る
  • 25歳以前から頭部から大量の汗が出ていた

多汗症の原因は不明とされていますが、交感神経が過剰に働くことによって汗が大量に出たり、汗のコントロールができなくなっていることが原因ではないかと言われています。

交感神経の乱れは、次のようなことが原因でおこりやすくなります。

  • ストレス
  • タバコ(ニコチン)の過剰摂取
  • カフェインの過剰摂取

1番の原因は、ストレスと言われています。ストレスが溜まると交感神経が過剰に働きやすくなります。

また、エアコンを常に使用することで体温調整がうまくできず、汗腺の機能が低下することによって急激に汗をかいてしまうこともあります。

その4.甲状腺ホルモンの異常分泌から起こる「甲状腺機能亢進症」

甲状腺の病気は、女性に多いと言われています。甲状腺ホルモンの分泌が過剰になると、代謝が上がるため多汗症状が出てきます。

  • 甲状腺機能亢進症
  • バセドウ病

上記のような病気の場合、甲状腺ホルモンが過剰分泌されます。

甲状腺ホルモンの過剰分泌は多汗だけではなく、次のような症状も併発します。

  • 動悸や息切れ
  • 急激な体重の減少
  • イライラする

多汗と一緒に上記のような症状が出ている場合は、甲状腺ホルモンの異常分泌が関係している可能性があります。

こういった症状がある場合は、病院で検査を受けるようにしましょう。

その5.生活習慣病である「肥満」「高血圧」

頭部の多汗は病気だけではありません、生活習慣病でもある高血圧や肥満も多汗の原因となります。

本来、体内の熱は体全体から放出されるのですが、肥満で脂肪がついていると熱がうまく放出されず体内に閉じ込められてしまうことがあります。

この時、熱を下げようとして体が大量の汗を出すこともあります。特に、脂肪があまり付かない頭部から熱を発すると頭部多汗に繋がります。

また高血圧も多汗の原因となります。急に汗をかきやすくなったり、ちょっとした動きで頭部から汗が出る場合は高血圧の可能性もあります。

毎日の生活でできる頭皮の汗を止める対策・予防法

頭皮から大量の汗が出ると、日常生活でも支障が出てくることがあります。そうならないためにも、汗を止める対策や予防をしておくことが大事です。

対策や予防をしたからといって、すぐに汗が止まるというわけではありません。

日頃から予防や対策をしておくことで、汗をかく量や回数も次第に変化していきます。

その1.交感神経を刺激しないような生活を送る

多汗症の症状を抑えるのに1番大事なのは、交感神経を刺激しないことです。交感神経の働きが整えられると、多汗の症状も改善されていきます。

交感神経を整えるためには、次のようなことが効果的です。

ストレスを溜めない
ストレスが溜まると交感神経が乱れてしまい、多汗に繋がります。ストレスを全く感じないようにするのは難しいですが、自分なりのリフレッシュ方法などを見つけてストレスが過剰に溜まらないようにするだけでも多汗の症状を緩和することに繋がります。
軽い運動をする
激しい運動をすると、交感神経を刺激すると言われています。しかし、無理のない適度な運動はストレス発散にもなるので交感神経を整えるのに効果的です。

  • ウォーキング、ジョギング
  • ヨガ
  • 自転車
  • 水泳

こういったものの中で、自分に無理のないものを選んで適度な運動を取り入れるようにしましょう。

しっかりと睡眠を取る
睡眠不足が続くと、交感神経の乱れに繋がります。また、眠っても疲れが取れないような質の悪い睡眠もよくありません。睡眠を取る時は、次のようなことに注意をしましょう。

  • できれば7~8時間の睡眠を取る
  • 寝る1時間前には、スマホやテレビは避ける
  • お酒に頼った睡眠は避ける

お酒を飲んでからの睡眠はアルコールの分解作用などによって質の良い睡眠の妨げとなります。
深く眠っているように感じますが、それは睡眠ではなくアルコールで酔っているから起こることなので注意が必要です。

その2.日頃の食生活を見直してみる

多汗症の場合、食事が影響していることもあります。食事の中には、交感神経を刺激するものと交感神経の働きを整えてくれるものがあります。

頭部からの汗が多いなと感じた時は、交感神経や自律神経を整えてくれるものを積極的に摂取し、刺激するものはなるべく控えるだけでも症状は変わってきます。

【交感神経・自律神経を整えてくれるもの】

  • 豆腐、納豆などの大豆製品
  • アボカド
  • ナッツ類
  • かぼちゃ
  • モロヘイヤ
【交感神経を刺激するもの】

  • コーヒー(カフェイン)
  • 酸っぱいもの
  • 辛いもの
  • 塩分の強いもの

また、更年期障害が原因で多汗症になっている場合は、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンの摂取が効果的です。

イソフラボンは、上記の交感神経・自律神経を整えてくれる食品にもある大豆製品が効果的です。

多汗症の人は、大豆製品がとても効果的なので日頃から積極的に摂取するようにしましょう。

その3.正しい体の温め方で冷えのぼせを解消する

頭部の多汗の原因である冷えのぼせは、冷えが悪化して起こる症状です。

冷えのぼせの場合、冷えを解消することで頭部の多汗だけではなく冷えのぼせ自体も解消することができます。

冷えのぼせの場合、普通の冷え性と違い上半身は熱く、下半身が冷たいというものなので、体の温め方も少し違ってきます。

日常生活で冷えないようにしておきたい場所は、次のような部分です。

  • 足首
  • お腹
  • お尻
  • 首の後ろ

冷え性というと、手足の末端を温めるという印象がありますが、冷えのぼせの場合は上記のような部分を温めると冷えを解消することができます。

首の場合は温めようとハイネックの洋服を着る人がいますが、頭部が熱くなると体温管理ができないので、ストールなどを使って体温管理をするようにしましょう。

血流が悪くなるようなものを身に着けていると、上半身と下半身の体温バランスが保てなくなるため、頭部の多汗に繋がります。

寝る時はガードルなど締め付けるものはなるべく避けるようにしましょう。

また、入浴法も大事になってきます。よく冷えを改善するため、熱いお風呂に浸かっている人がいますが、これはあまり良くありません。

入浴で血行を良くする場合は、次のようなことに注意をしましょう。

  • お湯の温度は38~40度のぬるめに設定する
  • 入浴は10~15分にし、長時間お湯に浸からない
  • 下半身の冷えでお湯がぬるく感じた時は、徐々にお湯の温度を上げていく

冷えているからといっていきなり熱いお湯に浸かると、さらに冷えのぼせが悪化する可能性があるので、ぬるめの温度設定でお湯に浸かるようにしましょう。

その4.着物を着ている舞妓さんがしている「半側発汗」

舞妓さんなどを見ていると、暑い時期でも頭部や顔から汗がでていません。

よく「訓練で頭部や顔から汗が出ないようにしている」と言いますが、舞妓さんたちが行っているのが「半側発汗」です。

半側発汗とは、胸の高い位置で帯を締めることによって顔や頭部から汗が出ないという方法です。

この方法の場合、頭部や顔からの汗を止めることはできますが、締めた胸から下の発汗がアップします。

この方法は一時的に頭部の多汗を止めることはできますが、発汗の症状を改善することはできません。

どうしてもメイクを崩したくない時や、大事なイベントがある時などは、この半側発汗で頭部や顔の多汗を抑えることができるので、予防として覚えておくと便利です。

その5.腹式呼吸で交感神経の緊張を和らげる

上記で、多汗を解消するには交感神経を刺激しないようにすることが大事と説明しました。

睡眠や運動もそうですが、呼吸法でも交感神経の緊張を和らげて刺激を抑えることができます。

その呼吸法とは、腹式呼吸です。よく緊張した時、深呼吸をすると心が落ち着くと言います。

それと同じで、深呼吸をするように腹式呼吸をすることで交感神経の緊張が解消されます。

腹式呼吸だと、どこでもできるので頭部に汗をかいてきた時でも行うことができます。

腹式呼吸の方法は簡単なので、覚えておきましょう。

  1. 鼻から大きく息を吸う時、お腹が膨らむのを意識する
  2. ゆっくりと鼻から息を出し、お腹が引っ込んでいくのを意識する

呼吸をする時、肺が膨らむのを意識しますが、腹式呼吸の場合はお腹が膨らむように意識して行います。ゆっくりと呼吸をすることで、心も落ち着いてきます。

緊張している時や、頭部に汗が出てきた時以外でも眠る前などにすると、ゆっくりとした気持ちで眠ることができます。

その6.ツボを押して汗をコントロールする

ツボ押しも汗を止めるのに効果的です。ツボで1番効果的なのが、「合谷」です。

合谷は、人差し指と親指の骨がぶつかる部分の甲側にあるくぼみを言います。この部分を押してあげると、汗を止めるのに効果的です。

もう1つは、足の内側のくるぶしから指2本分上にある「復溜」というツボです。

この部分は、外出先ではツボ押しするのが難しいので、家でマッサージする時にツボ押ししてあげましょう。

その7.多汗の症状が酷い場合は病院で治療も考える

頭部からの汗が多く、日常生活に支障が出る場合は病院での治療も考えましょう。といっても、いったいどの科を受診すればいいか分からないですよね?

多汗の場合、まずは皮膚科に行って診察を受けます。皮膚科で多汗の状態などを相談し、そこで他の科を受診した方がいい場合もあります。

精神的なものが関係している場合は精神科や心療内科、甲状腺などが関係している場合は内科、また女性ホルモンが影響している場合は産婦人科などを新たに受診することもあります。

病院で治療をする時、多くは漢方薬を処方されます。

漢方薬は体質を改善してその症状を緩和させるというものなので即効性はありませんが、体への負担は少ないので薬を飲むのを躊躇する人も安心です。

しかし、長期間の摂取や合わない場合は、また新たな漢方薬を摂取しなくてはいけないというデメリットもあります。

精神的なものが原因で多汗になっている場合は、向精神薬などが処方されることがあります。

その8.すぐに汗を止めたい時は首の後ろを冷やす

既に頭皮から汗が出ていて、すぐにでも汗を止めたいという時は、熱を放出してあげることが大事です。

この時、首を冷やしてあげると頭部の熱を放出することができます。

汗が出そうだなと感じた時、すぐに首を冷やせば汗が出る前に止めることもできます。

知っておきたい!頭皮からの大量の汗がもたらす頭皮トラブル

頭皮から大量の汗が出ると、髪の毛や頭皮に様々なトラブルを引き起こすことがあります。

頭皮や髪のトラブルを避けるためにも、頭皮の多汗は解消するようにしましょう。

頭皮からの大量の汗は、次のような頭皮や髪のトラブルを引き起こします。

  • 抜け毛
  • 頭皮のニオイ
  • 吹き出物
  • 毛穴詰まり

頭皮の多汗は、汗による髪のベタつきやメイク崩れだけではないので、症状が酷い場合は病院での治療も考える必要があります。

頭皮の多汗は体だけではなく心の状態も影響している

汗をたくさんかくというと、血圧や肥満が原因と考えてしまいます。しかし、多汗の場合は、体の問題だけではなく心の状態もかなり影響しています。

特に、ストレスなどで交感神経が乱れていると多汗に繋がり、多汗が原因でさらにストレスがかかってしまうという悪循環を引き起こしてしまいます。

「汗ぐらい」と軽く考えるのではなく、普通の人より汗の量が多い時は、自分の生活などを見直して原因を突き止めることも大事です。

原因が分かれば、頭皮の多汗を解消することもできます。

ちょっと頭皮の汗の量が多いなと感じた時は、諦めずに原因を見つけてその症状を改善するようにしてみましょう。

Comment

ページトップへ