髪染め
スロウカラーとは?サロンでも注目が集まる新カラーリング剤の特徴
サロンでもたくさんのメーカーのアッシュ系カラー剤を取扱っており、その質感や仕上がりのニュアンスに合わせて薬剤を選んでいます。
そんなプロのカラーリストが今、大注目しているのがスロウカラーというカラーリング剤だということをご存知でしょうか?
スロウカラーとは一体何?他のカラー剤との違いって?
スロウカラー(THROW COLOR)は近年株式会社ビューティーエクスペリエンスが開発したプロ向けのヘアカラー剤の名前です。
近年のアッシュカラーブームを後押しする形で、日本人の赤い髪質でもきれいなアッシュ系カラーが発色するように配合を変え、クリアさとニュアンス的な柔らかさを同時に演出出来るカラーとして販売を開始。
たちまちあらゆるサロンで人気が高まり、多くのトップスタイリストもスロウカラーを推すようになりました。
油分を大幅カットし、水分を大幅アップ
スロウカラーと他製品との大きな違いは主に「油分と水分のバランス」です。
また、このバランスの変化によって、これまでの薬剤では出来なかった点もカバーすることが出来ました。
- 染料の馴染みが良く早く内部まで浸透する
- スロウカラーは油分を少なめにし、水分を多くするバランスで配合しています。油分の粒子より水分の粒子のほうが小さいですから、小さい粒子の水分によって染料がすばやく髪内部に浸透していきます。
また日本人の髪は水分を吸収しやすい髪質であるため、水気の多い薬剤のほうがムラ無く全体に行き渡ります。
- 内側からの発色に透明感が出る
- 水分を多くしているスロウカラーですが、この水分は主に発色を手助けする酸化染料とアルカリ剤。油分に邪魔されることがないため髪の深いところから明るい発色を促し、透明感のあるアッシュカラーが演出出来ます。
油より水のほうが透き通っているのはイメージしやすいと思いますが、スロウカラーのバランス配合でこの差が明確に髪で表現できるのです。
油分を減らしたことによって起こりうる摩擦ダメージや薬剤の強度などが気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、スロウカラーにはこれ以外にもオーガニックオイル、ボタニカルエッセンス、2種のシルクエッセンスを配合しています。
これによってキシキシとしたカラーご特有のダメージも軽減されるという口コミも多く見受けられました。
刺激臭が少なく痛みも感じにくい
スロウカラーのもう一つの特徴は香りです。
アルカリ剤は配合されていますが、それを予め抑える効果のあるフレグランスを配合することで、染めている最中も染めた直後も、髪が変質する時特有の臭いを極限までカットしています。
また、オーガニックオイルやシルクエッセンスによって髪のキシみを取り除き、不必要な地肌からの吸収を抑えているため、染みるような痛みも少ないと言われています。
すべての人にノンダメージというわけではないでしょうが、髪を労りながらおしゃれなカラーリングをしたい…という人にとっては一度は試してみたいカラー剤と言えるのではないでしょうか。
ファッションカラーとコンフォートカラーがある
スロウカラーには2種類あり、ファッションカラーの他にコンフォートカラーというシリーズもあります。
アッシュカラーはこうしたキラキラ白髪の光度を抑えてくれるため、白髪でお悩みの方にこそオススメのカラーリングなのです。
ファッションカラーよりもダークでナチュラルなトーンで髪全体の明度を調節出来る白髪向けのスロウカラーは世代を問わず人気が高く、「白髪を隠したいけど流行のヘアスタイルを楽しみたい」という女性にとって非常に強い味方となっています。
どんな人にオススメ?髪質や仕上がりごとにチェック
スロウカラーは非常に特徴的なカラー剤ですので、「ツヤツヤのローズ系カラーにしたい」という目的がしっかりある人には向いていません。
しかし、その特徴にぴったりとハマればこれ以上ないというくらい質の良い仕上がりが手に入ります。では、スロウカラーに向いている髪質や仕上がりをチェックしてみましょう。
赤味を抑えたアッシュカラーにしたい人にオススメ
スロウカラーは赤味を極限まで抑えた染料配合となっています。
しかし日本人の黒髪は、もともと赤味の強い髪質です。赤の色素は非常に強く、半端に赤味を抑えても内側からじんわりと発色してしまいます。
メイクで例えれば、赤や茶色のクマがある人や赤ら顔の人はブルー系のコントロールベースで最初に赤味を抑えてからファンデーションを塗ると思います。
スロウカラーもそれと同じ原理で、髪の赤味をブルー系のベースカラーで抑えることでイマドキの発色を促してくれるのです。
ツヤ感はキープしたいという人はスロウカラーに
色々なアッシュ系カラー剤がありますが、流行仕立ての頃は「赤味もツヤも消す」マットな仕上がりが主流でした。
また、薬剤の配合バランス的に油分が多かったため染料の浸透率が低く、内側の色素の発色が濁りとなって曇ったようなコントラストに仕上がってしまうことも多かったようです。
「ツヤツヤ美髪」と「モードなアッシュ」を両方楽しみたいという人にはスロウカラーの使用をオススメするスタイリストも多いようです。
全体的に明るい髪色の印象にしたい人向け
ファッションカラーだとしても、コンフォートカラーだとしても、アッシュ系は明度が落ちやすい色味です。
アッシュのニュアンスは出したいけれど、暗さは出したくない…という人はスロウカラーの独自配合に注目です。
- ナチュラル
- アッシュ
- モノトーン
- マット
- ベージュ
- ブラウン
- ピンク
- ヴァイオレット
それぞれの色味の系統に明るめ〜暗めの仕上がりの明度が3〜8種類あり、希望の仕上がりを選ぶ事ができます。
自毛の黒毛の色味によっても発色が良い明度は異なりますので、スタイリストさんとよく相談して選んでみて下さい。
時短カラーリングが出来るため忙しい人にもオススメ
ミディアムヘアの黒髪を全体的にアッシュカラーにする場合、40〜50分ほど施術時間が必要です。
しかしスロウカラーの場合20〜30分程度で済むため、時間短縮はもちろんダメージ軽減にも繋がりやすいので忙しい人、ダメージが気になる人にはオススメになります。
赤味が強い髪質の人は色あせが早い気がするかも
スロウカラーは赤味を極限まで落とした色彩になっていますが、本来の自毛の色が赤みの強い人は通常よりも色あせ、色落ちが早く感じられるかもしれません。
ただし、スロウカラーの場合リタッチも容易ですので気になったら施術が出来るというのも利点のひとつです。
髪が太く染まりにくい人はブリーチをプラス
先に上げたような、本来の髪色が赤味、黒味が強い方を始め、髪が硬い、太い…いわゆる「染まりにくいタイプ」なのであれば、一度ブリーチで髪の色味を抜いておくほうが発色も色持ちも良くなります。
また、スロウカラーにはたくさんのオーガニックオイルやボタニカルエッセンスが配合され、極力ダメージが残らない配合になっていますので、他のカラー剤をブリーチと併用するよりはダメージ軽減効果も期待が出来ます。
仕上がり別にカラー剤を選択するのが今風女子
世の中にはたくさんの髪質があり、人気のカラー剤が万人に共通するというわけではありません。Aというメーカーではきれいに発色したのに、Bというメーカーでは2週間しか保たなかった…と差も生まれやすいのがカラー剤です。
まずは、どんな状態に髪を仕上げたいのか明確にイメージしてみて下さい。
- 明るいアッシュ
- 暗めだけどナチュラルなアッシュ
- ハイライトをプラスして軽い色味にしたい
- 人形のようなシルキーな見た目のアッシュ
「アッシュ」と一言で言っても、理想の状態は髪質と同じく人それぞれ異なります。こんな感じがいいな、という理想はきちんとスタイリストさんに伝えて下さい。
選択肢がとても多くなっている今、イマドキ女子はまずは「なりたい自分」を明確にしておくことで一枚上のおしゃれを楽しむことが出来るのです。