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ヘアカラー

ヘアカラーが染まりにくい…原因は髪質?すぐ出来る対処法をチェック

パッケージや色見本のように鮮やかなカラーリングで気分を華やかにしたかったのに、ムラが出来てしまったり全体的に色味が違ったりする、いわゆる「染まりにくい」状態の人は少なくはありません。

何が原因でヘアカラーの色を「イメージ通り」に出すことが出来ないのでしょうか?

ほとんどの人は「髪質のせい」「広告の通りの色にはならない」と諦めてしまうのですが、実はヘアカラーの染まりにくさにはいくつかの原因が絡み合っているのです。

原因をひとつひとつ取り除くことで、色見本に近いような自然な仕上がりに出来るかもしれません。


ヘアカラーが染まりにくい…最もよくある5つの原因

ヘアカラーは髪の内部から色素を抜きながら、同時に色素を入れる薬剤です。

本来ヘアマニキュアなどよりも色は発色しやすいのですが、そのヘアカラーが染まらない場合、いくつかの原因が複雑に絡んでしまっていることがほとんどです。

では、そのいくつかの原因の「5大あるある」をチェックしてみましょう。

原因その1…髪質によって染まりやすさは変わる

髪質によって色味が変わる、これだけ聞くと大抵の人は自分にも当てはまると思って諦めてしまうのではないでしょうか。

しかし、ここでいう「髪質」は更に細かく分類出来ます。

色素細胞が多い、黒味が強い
明るいカラーは入りにくいタイプです。自毛より明るくしたい場合、一度ブリーチ剤などで色素細胞を脱色してから染める必要があります。
髪が硬い、太い
髪内部に水分、脂質が多く、赤味が強く出やすいタイプです。グリーン系の色は落ちやすいですが、赤系の色ならもちが良いとされています。
髪が細い、ダメージが多い
髪内部に薬剤がすぐに浸透するためオレンジ系、黄色味が強く出ますが、光に乱反射しやすく明るくなりすぎてしまうタイプです。
白髪の部分が光りやすい
元々軟質の髪の人は黄色っぽく、硬質の髪の人は赤っぽく色が入ります。反対色を入れると発色はきれいですが、色あせや色落ちもやや早くなります。
つまり、「髪質」は自分の髪の太さ、硬さ、黒さ、そしてダメージ量をトータルで考えた時を指します。

これらは日常ダメージ量や加齢などによっても変化しますので、自然と「染まりにくい色」「染まりやすい色」にも変化が起きます。

原因その2…体温によって薬剤の反応速度も変わる

もうひとつ、イメージ通りに発色しないという人が注意したいのが「体温」です。

美容室でカラーリングすると、数分間ウォーマーなどで髪全体を温めてくれると思います。あれは地肌と髪の毛を温め、キューティクルを開きやすくしてカラー剤をより深くまで浸透させているのです。

セルフで行う場合、薬剤は「体温によって温められる時間」を基本概念として放置時間を設けています。

すなわち、日本人の平均体温36.4〜37.0を目安にしているわけですが、近年の日本女性の多くは平熱が36.0以下、いわゆる低体温気味の人が多いため、温め方に不足が出て来るのです。

原因その3…ホルモンバランスの影響で発色が変わる

ホルモンバランスが乱れていることが直接カラーの染まりにくさに影響するわけではありませんが、これにも体温が関係してきます。

人間の体温はホルモンや自律神経の働きによって均衡を保ちますが、これらが乱れていると体温を維持しにくくなり、カラーの浸透度に影響を与える可能性があります。

また、ホルモンバランスが乱れていると肌や髪の水分バランス、バリア機能も乱れますので、水分が過剰に蒸発してしまったり、肌が過敏になり薬剤に反応してしまったりするリスクも高くなります。

原因その4…薬剤の量や放置時間の調節不足

カラーリング剤を塗布する時、ハケを使って薄く表面だけを塗っているとムラができやすくなります。

塗布する部分がしっかり隠れるくらいの量が目安になるため、人によってはセミロング程度でも2箱分の薬剤が必要になることもあります。

また、放置時間が足りない場合や逆に過剰な場合、髪のタンパク質の変性が著しくなり、思ったような色味にならないことがあります。

先に述べた髪質に合わせて、黒味が強い人や硬い髪の人は目安より数分長めにする、髪が細い人は短めにするといった調節も必要になります。

原因その5…薬剤を塗る部位の順番を間違えている

意外と多いのがこの「塗る部位の順番」を間違えてしまっている場合です。

心理として、カラーは塗りやすい上に目立ちやすい生え際や分け目、前髪から塗りたくなるものなのですが、実はこれが間違い。

人間の頭皮にも皮脂腺や汗腺といった内分泌器官があり、それらが多いところの方が染まりにくいのです。

また、先の髪質の項でも触れた通りダメージ量によっても発色の度合いは変わります。ダメージの多いところのほうが早く、明るく染まりやすくなりますし、ダメージ量が少ないところのほうが薬剤が浸透するのに時間がかかります。

そのため、皮脂腺などが多く、髪が傷みにくい後頭部や襟足から染めるのが正解なのです。

ヘアカラーをきれいに発色させたい!対処方法はある?

よくある原因をチェックできたところで、セルフカラーリングで出来る対策を伝授します。

ちょっと手間に感じることもあるかもしれませんが、この対処法さえマスターしてしまえばセルフカラーリングの楽しみの幅がぐっと広がります。

自分の髪質と髪色をチェック!わからない時は美容師に相談を

まずは何はなくとも、自分の髪質と髪色を理解しておくことが先決です。この部分で手を抜いてしまえば、他のどんな項目をクリアしたとしても思い通りのカラーには発色しません。

セルフチェックの仕方は意外と簡単!1本、自分の髪の抜け毛を見つけて用意してください。

長さは5〜7cmあるとわかりやすいと思います。長すぎたり短すぎたりすると、硬さの比較がしにくくなるのでご注意下さい。

  • 抜け毛をつまむとまっすぐ立つ…硬い
  • 抜け毛をつまむとへたる…柔らかい
  • 抜け毛を爪でしごくと縮れる…硬い
  • 抜け毛を爪でしごいても変化しない…柔らかい
  • 明かりに透かしてみても黒味が強い…黒、赤味の強い色
  • 明かりに透かしてみると金色、光る…黄色、白味の強い色

自分ではどちらとも判断できない!という場合は、ぜひ一度美容師さんに聞いてみて下さい。髪の状態と一緒に、本来の毛質や髪色も教えてくれるはずです。

準備に手を抜かない!まずは前日にきれいに洗髪

ヘアカラーをする下準備として忘れてはならないことは、髪を出来るだけ素髪の状態にしておくこと。

ヘアスタイリング剤や、トリートメントオイルなどがついている状態だと薬剤を弾いてしまい色ムラの原因になりますし、余分な皮脂や汚れがついたままだと浸透力が落ちてしまいます。

とはいえ、シャンプーとドライヤーをしてすぐにカラーリング、というのも避けたほうが無難。洗髪したての素髪は非常にナイーブなので、薬剤に過敏に反応してしまうリスクも高くなります。

美容室であればトリートメントしながら薬剤をつけてくれますが、セルフでカラーリングするのであれば洗髪した翌日、12時間〜24時間後にカラー剤をつけるようにした方が安全です。

染める日は体調をチェックすることを忘れずに

先に述べた通り、カラー剤の浸透度は体調や体温によっても変化します。カラーリングをする前に、その日の自分の体調を必ずチェックして下さい。

  • 体温…低すぎたり、高すぎたりはしていないか
  • 体調…風邪や生理期間などでいつもと違う状態ではないか
  • 肌の状態…赤味やかゆみ、痛みがないか、過敏な状態ではないか

少し違和感があるような状態ですと、ヘアカラーが染まりにくいだけでなく、かぶれなどの肌トラブルを起こしやすくなっているかもしれません。可能であれば、体調が良い時にカラーリングを延期して下さい。

カラー剤を塗る順番は「染まりにくいところが最初」

ムラが出来にくく、かつ発色を良くするためには「カラー剤を塗る順番」も大切です。

カラーをする目的によって若干の違いはありますが、概ね次のような順番で塗るとムラになりにくく発色も整いやすくなります。

  1. 白髪の多い場所
  2. 襟足〜後頭部
  3. 耳の周り
  4. 額周囲、生え際

白髪がそれほど多くない、という方は2と1を入れ替えても良いと思います。白髪が生え際に多い、という方は最初に生え際を薄く塗り、後頭部から頭頂部を塗ったら、最後にもう一度生え際にカラー剤を乗せていきましょう。

根本側から毛先に向かって薬剤をつけていきます。根本は皮脂が多く弾きやすいため、多めに乗せてハケで毛先まで薬剤を伸ばしていきましょう。

ただし、頭皮にべったりと薬剤をつけると肌荒れの原因になることがあります。1〜2mmハケの毛先を浮かせて塗るとより安全に、きれいに塗ることが出来ます。

洗い流す時に「いきなりシャンプー」はNG

カラー剤を塗布し、一定時間放置したら丁寧に薬剤を洗い流します。

この時、薬剤が頭皮に残らないよう洗い流すことがとても大切なのですが、素早く洗おうとしていきなりシャンプーを髪につけてしまうのはNG。髪も痛みますし、薬剤の反応も鈍くなり発色が悪くなります。

薬剤をつけた髪は、まず丁寧に薬剤を乳化させてから洗い流すのがポイント。

カラー剤のついた髪は放置するとやや硬くなりますので、ぬるま湯を頭皮にかけて指の腹でゆっくりと固くなった髪の束をほぐしていきましょう。

薬剤がゆるみを帯びてきたら、色が出なくなるまで2〜3分かけてしっかりと湯シャンします。

湯シャンのお湯に色が出なくなったら、泡立てネットなどで泡立てたシャンプーの泡を頭部に乗せ、じっくりと洗髪して下さい。こうすることで、カラー剤の明度と浸透率がアップしますし、髪のダメージも減らすことが出来ますよ。

年齢や季節によって髪質は変わる!こまめにセルフチェックを

ひとえに髪質、といっても色々な分類があるということはお分かりいただけたと思います。

これは体質にもよりますし、遺伝にもよって個人差があるものですから、まずは自分の髪質をしっかりと把握することが大切です。

とはいえ、一度チェックしたからといって油断は大敵。

髪質は季節、年齢など様々な要因で簡単に変化してしまうものでもあります。

夏の強い日差しによってダメージを大量に蓄積すれば、秋冬には水分の抜けたパサつきヘアになる場合もあります。年齢を重ねるにつれて皮脂分泌量が低下し、白髪は増えたのに髪が細くなった、という方もいるでしょう。

髪質は肌質と同じく、揺らぎやすいもの。こまめにセルフチェック、美容師チェックを行い、自分の髪の状態を把握する習慣をつけることも大切なのです。

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