figure mask

パーマ

パーマした日のシャンプーはOK?NG?パーマ施術後の洗髪注意点

近頃ではパーマの種類も増え、ノーマルなアルカリパーマだけでなく、もちの良いデジタルパーマ、細い髪の人でもゆるふわ感が楽しめるエアパーマ、くっきりとしたウェーブ感が出るフレキシブルパーマなど選ぶ楽しみもありますよね。

しかし、せっかく美容室でキレイに整えたウェーブが自宅でシャンプーをしたら1日で落ちてしまった!という経験をした人も少なくはありません。

パーマ施術を受けた日のシャンプーにまつわる注意点、今一度再確認してみませんか?


パーマをかけた日はシャンプーOK?

パーマをかけると、薬剤のニオイや整髪料のニオイが気になってしまうという方も少なくはありません。

しかし、お気に入りのシャンプーでしっかり髪を洗ってニオイを落としてふと鏡を見たら、ウェーブ感がほとんど無くなっている!というショックを経験した人も同じくらいいらっしゃるのではないでしょうか?

基本的に「当日」は避けたほうが無難

結論から言えば、「パーマをかけた当日は極力シャンプーは避けた方が良い」ということになります。

パーマは薬剤によって髪質を変化させているのですが、瞬間的に形を変化させて形状記憶をするのではなく、時間経過によって髪のタンパク質が固定化されるもの。定着までには若干の時間を要するものなのです。

また、薬剤は髪の内部にまで浸透させているため、「ニオイを完全に落とす=薬剤も半分以上が落ちてしまっている」ということに等しくなります。

髪の変質が安定しないうちに薬剤が落ちてしまえば、ウェーブ感も薄れてしまうのは当然のことなのです。

サロンで施したパーマ薬剤の濃さや強度にもよる

あくまでも「当日シャンプーはNG」というのは原則で、「別に問題ない」「やり方を考えればOK」と美容師さんによっても意見はまちまち。「何が正解なの?!」と混乱してしまう人もいるかもしれませんが、これにも理由があります。

美容室で使うパーマ液、手法、ウェーブの強度、個人の髪質などの個人差などによって、「落ちやすい人」や「落ちにくい人」、またその状態が異なるのです。

髪が柔らかく、強いウェーブを当てた人
パーマ液が短時間で浸透しやすい状態のため、シャンプーをしても問題ない場合が多いようです。
髪が柔らかく、ゆるいウェーブを当てた人
髪の状態にもよりますが、ゆるいウェーブは水の重さで引っ張られ、薬剤が落ちやすい可能性があります。
髪が硬く、強いウェーブを当てた人
薬剤の濃度によっては落ちやすい状態です。スパイラルパーマやデジタルパーマなどの場合は、手段を選べばシャンプーをしても問題はありません。
髪が硬く、ゆるいウェーブを当てた人
髪質が変性しづらいため、一定時間薬剤が髪内部に留まっていないとウェーブが落ちやすい人です。場合によっては2日ほどは我慢する必要があります。
髪が傷んでいる、頭皮環境があまり良くない人
不安定になりやすいため、1日程度は安静にしておいたほうがもちがよくなります。ただし、保湿などのケアは行ったほうが良い場合が多いようです。

このように、ウェーブの種類、髪質などによってウェーブのもちや質感は大きく異なります。美容師さんは「原則」を踏まえた上で、その人に合っているキープ方法をアドバイスしてくれているのです。

「当日シャンプー」でパーマが落ちてしまう理由とは

先に少しご説明した通り、パーマは薬剤によって髪質を変化させ、形状を記憶させています。

この薬剤は主に「アルカリ性」の薬品ですが、髪の本来のpHバランスは「弱酸性」と真逆の性質のものです。この化学反応によって髪のタンパク質を変形させるため、髪は非常に傷みやすく、ナイーブな状態です。

ウェーブ感は髪の弾力がないと維持ができません。力を蓄えていない髪は、水や大気の重さによってダランと伸び切った状態になります。しかしパーマをかけた直後のアルカリ性に傾いた髪は、変質しきるまではこの弱った状態に等しいのです。

弱った髪にあえてシャンプーや水の重さを加えると、弾力がないために跳ね返すことができず、ウェーブ感をキープすることが難しくなります。くたびれきって力の抜けた手足をイメージしていただければ少しわかりやすいかもしれません。

髪の変質が落ち着けば、弾力は徐々に戻ってきます。それまでは極力「安静」にしていなければならないため、当日シャンプーは控えた方が無難であると考えられているのです。

パーマを施術した日に行うべき洗髪方法は?

原則NGなのは理解出来ても、ニオイや整髪料が気になって気持ち悪い!という方や、夏場の汗が気になる…という方は当然いらっしゃると思います。どうしても、という場合にはパーマヘアに優しい方法で髪を洗いましょう!

皮脂汚れが気になるのであれば「湯シャン」で十分

夏の皮脂汚れ、汗のニオイを取ってスッキリしたいというのであれば、パーマ当日は湯シャンのみでも十分です。

美容室で薬剤を落とすためのシャンプーやゆすぎは施されているはずですので、お家に帰ってから軽くもう一度すすぐだけでも十分に皮脂や汗は落とせます。

出来る限りぬるめのお湯で地肌の脂をほぐすイメージですすぎ、2〜3分で切り上げましょう。終了後は吸水性の高いタオルで地肌をよく拭き、ドライヤーを当てて仕上げまでしっかり行いましょう。

スタイリング剤を落としたい人はパーマヘア用シャンプーで

薬剤のニオイ、油汚れのニオイなどを落としたいという場合、湯シャンのみだと効果が薄い場合があります。

そういう場合にはパーマヘア用のシャンプーを使用して下さい。市販の一般用シャンプーよりも若干割高ですが、不必要な薬剤やニオイ成分だけを落とす洗浄力のマイルドなものが多いです。

シャンプーの選び方については後ほどもう少し詳しく解説致しますので、そちらもどうぞご参照下さい。

クシの目の細かいブラシはNG!優しくタオルドライ

湯シャンをするにしても、パーマ用シャンプーを使用するにしても、洗う方法だけを気をつけてもあまり効果はありません。ドライの方法も注意しましょう。

ストレートヘアやワンカールヘアの場合には欠かせないブラッシングですが、パーマにとっては実は大敵。引っ張られるという刺激によってカールが落ちてしまうので、かけた当日から1週間程度はブラッシングは避けます。

髪を洗ったら、まずはタオルドライで3割〜5割は水分を飛ばしましょう。マイクロファイバータオルなどを使うと時間も短縮出来て手間もかかりません。

ただし、タオルドライ中も髪をギュッと絞ったりしないように!とにかくタオルを細かく動かし、髪全体の水分を吸水するようにしてみましょう。

毛先がもつれやすい人はコームブラシがおすすめ

髪が柔らかい、傷みが激しい人は毛先のもつれなどが気になってブラシが必要になるかもしれませんが、このような場合にはコームブラシというアイテムがあります。

クシの目が荒く、もつれを解くには十分ですが髪を引っ張る力は弱いため、ウェーブ感を損なうことが少ないのです。

一般的なドラッグストアやバラエティショップなどでも取扱されていますので、1本持っておくと便利です。

自然乾燥はご法度!ドライヤーでしっかりと髪を乾かす

タオルドライをすると、くっきりとキレイなウェーブ感が出ていると思います。この状態をキープできればいいんだから…と、そのまま自然乾燥させる人がとても多いのですが、実はウェーブヘアに自然乾燥はNGです。

パーマは熱によって変性させているものですので、ゆるやかな温度変化はタンパク質が「正常な状態に戻ろう」とする方に力が大きく働きます。短時間である程度乾かしたほうが、カールは長時間保てます。

また、自然乾燥は菌の繁殖などを促し頭皮環境にダメージを与えやすくなります。頭皮環境が悪ければ髪の弾力が無くなり、カールを維持する力が衰えてしまうため結果的にウェーブ感が落ちやすくなってしまうのです。

パーマを長持ちさせるシャンプー選びの注意点

サロン専売のパーマヘア用シャンプーを使用するのが最もベストではありますが、コスト的に負担がかかる、家族とも併用したいなどの理由がある人も多いと思います。

最後に「パーマヘアに極力負担をかけないシャンプー」はどのように見分けるべきかをチェックしてみましょう。

洗浄力の高すぎるシャンプーは避ける

先にも少し述べましたが、洗浄力の高すぎるシャンプーは非常に繊細な状態になっているパーマヘアにはあまり向いていません。

髪を更に傷みやすくする可能性もありますので、「界面活性剤入り」などの強い洗浄成分が入っているシャンプーは避けましょう。

薬用シャンプーはパーマダメージを増加させるリスクあり

フケやかゆみを抑えたり、赤みを抑えたりする成分が配合されている「薬用シャンプー」も、過剰に皮脂や髪表面のコーティングを落としすぎてしまうことがあるためあまりおすすめは出来ません。

通常のシャンプーによく使用されるアルコール系洗浄成分は含まれていないものが多いのですが、フケの原因となる常在菌の増殖を抑える薬用成分がパーマによって起こっているダメージを悪化させる可能性は否定できません。

オイルインシャンプーはパーマヘアに重たすぎることも

洗いすぎず、保湿も十分に行えるという理由で近年人気度が急上昇しているオイルインシャンプーですが、これもパーマをかけたての髪にとっては「重い」というデメリットがあります。

オイルインシャンプーに含まれるオイルは髪表面を保護し、頭皮部分から油膜を作るサポートをしてくれるのですが、皮脂とオイルが混ぜ合わさることで、髪が通常より多く水分を含むようになります。

オイルの重さ、さらにこの水分を多く保持しておくことによる重さで髪内部のナイーブな細胞が引っ張られ、ウェーブ感が落ちやすくなります。施術後1〜2週間してからなら良いのですが、安定するまでは控えたほうが無難です。

アミノ酸系シャンプーで髪の偏りを素早く戻す

そうした中で人気が高いのがノンシリコンのアミノ酸系シャンプー。

アルカリ性に偏っている髪をスムーズに弱酸性に戻しながら洗うため、髪の傷みを最低限に抑え、かつ髪の変質を阻害しにくい成分となっています。

界面活性剤の入っているものより洗浄力は抑えられていますが、毎日〜2日に1回程度の頻度で髪を洗っているのであれば汚れもニオイも十分に落とすことが出来ます。

ノンシリコンタイプなら過剰な髪表面の膜を作ることもないため、重さの負担もかかりにくく、かつスタイリングもしやすい状態を作ることが出来ますよ。

最低1週間は髪を丁寧に労って

軽やかなウェーブヘアを出来る限り長く保つには1日2日髪を安静にさせるだけではなく、完全に安定する1週間程度までは労ってあげることが必要になります。

  • シャンプーの頻度
  • ドライ方法
  • 頭皮や毛先の保湿ケア
  • ブラッシングの仕方
  • スタイリング剤の付け方や種類

チェックポイントはいくつかあります。すべてを守るのはちょっと大変ですが、どれか1〜2ポイントでも意識してあげることで、パーマのキレイなカール感はぐんと長持ちするのです。

Comment

ページトップへ