脱毛症
脂漏性脱毛症は女性も起こる!脱毛原因と自宅でできる予防法
また、薄毛や脱毛で悩むのは年配者が多かったのですが、年齢層も関係なく若い世代にも増えています。
薄毛や脱毛には様々な原因があります。その中の1つである脂漏性脱毛症は、男性に多い症状と言われていました。
しかし、女性でも脂漏性脱毛症を発症する人が年々増えています。何故、脂漏性脱毛症が女性にも増えてきたのでしょうか。
脂漏性脱毛症になりやすい人や症状、また自分でできる脂漏性脱毛症の予防法や対処法について調べてみました。
Contents
あなたは大丈夫?脂漏性脱毛症の特徴
脱毛や薄毛には、様々な症状や特徴があります。
抜け毛が増えたり、薄毛になると「とにかくどうにかしなきゃ」とネットなどで症状を抑える対処を調べて、自己流でケアをする人がいます。
脱毛や薄毛は、全てが同じ原因でその症状が出ているわけではありません。そのため、脱毛や薄毛の特徴を知ることが大事です。
脂漏性脱毛症はどんな特徴があり、どういった症状がでてくるのでしょうか。
「脂漏性脱毛症」の1番の特徴は頭皮のベタつき
脂漏性脱毛症とは、どんな症状が出てくるのでしょうか。よく挙げられるのが、次の4つです。
- 頭皮にベタつきがある
- 毛穴や頭皮に炎症がある(赤くなっている)
- 頭皮にかゆみがでる
- シャンプーをしているのに多くのフケが出てくる
この中で、1番の特徴が頭皮のベタつきです。頭皮を触るとベタベタするほど皮脂が出ていると毛穴や頭皮に炎症が起こり、かゆみなどが出てきます。
炎症が悪化して抜け毛が増えると、脂漏性脱毛症の可能性が高くなります。
脂漏性脱毛症は男性に多いもので、女性の場合は稀な症状と言われています。しかし、近年は脂漏性脱毛症で悩んでいる女性も増えています。
あなたは大丈夫? 脂漏性脱毛症のチェック
頭皮を指で触って、少しベタつきがあるからといってすぐに脂漏性脱毛症と判断されるわけではありません。
自分の頭皮のベタつきが脂漏性脱毛症に繋がるか、まずはチェックしてみましょう。
- 抜け毛の量が増えてきた
- 頭皮にベタつきがある
- シャンプーをしても頭皮のベタつきが気になる
- 鏡で頭皮を見ると赤くなっている(炎症を起こしている)
- 頭皮のかゆみがなかなか解消しない
- 頭皮にピリピリとした痛みが出ることがある
- シャンプーをしてもフケの症状が改善されない
- フケの量が増えた
この中で3つ以上当てはまり、薄毛の症状が出ている場合は脂漏性脱毛症の可能性が高くなります。
少しでも症状を悪化させないために、常に頭皮をチェックしておきましょう。
いきなり脱毛するわけではない!脂漏性皮膚炎が脱毛に繋がる
実は、脂漏性脱毛症はいきなり起こるわけではありません。ある症状が悪化することで、脱毛を起こして「脂漏性脱毛症」となります。
その症状が、脂漏性皮膚炎です。脂漏性皮膚炎とは、皮脂の過剰分泌で頭皮に炎症を与えることです。
頭皮には、マセラチア菌という常在菌があります。
適度な皮脂であれば菌は異常繁殖しませんが、マセラチア菌は皮脂を好むため、皮脂の分泌量が多いと菌がどんどん繁殖していきます。
マセラチア菌が異常繁殖すると、次のような症状が出てきます。
- 頭皮の炎症
- フケが増える
- 頭皮のかゆみ
この段階で、対処をすれば脂漏性脱毛症まで症状は進みません。
脂漏性脱毛症にならないためには、脂漏性皮膚炎の段階でしっかりと対処してあげる必要があります。
頭皮の皮脂が問題!脂漏性脱毛症を引き起こす皮脂が分泌する原因
抜け毛が増え、薄毛の症状が出てくると常に髪の毛が気になります。そうならないためにも、どうしてそのような症状が引き起こされるのかを知る必要があります。
脂漏性脱毛症は引き起こす原因は、皮脂が関係しています。
上記の脂漏性皮膚炎でも紹介しましたが、皮脂が過剰分泌し常在菌であるマセラチア菌が異常繁殖することによって、頭皮に炎症が起こります。
この炎症を放置していると、症状が悪化してその部分の髪の毛が抜けてしまい脂漏性脱毛症となります。
脂漏性脱毛症の原因となる皮脂の過剰分泌が起こる原因には、どういったものがあるのでしょうか。
その1.女性ホルモンのバランスが乱れて皮脂分泌が増える
脂漏性脱毛症は、女性より男性に多い症状と言われています。しかし、近年では女性でも脂漏性脱毛症を発症する人が増えています。
その原因の1つが女性ホルモンのバランスが乱れることにあります。
皮脂の過剰分泌の原因の1つに男性ホルモンの働きが強いことにあります。
女性の場合、女性ホルモンが乱れると男性ホルモンの分泌量が増えるため、皮脂の分泌量が増えてしまいます。
そのため、皮脂分泌が増えて、脂漏性脱毛症を発症しやすくなります。
その2.ストレスによってホルモンバランスが乱れて皮脂分泌が増える
女性ホルモンだけではなく、成長ホルモンなどが乱れるのも皮脂の過剰分泌に繋がります。
特に、ホルモンバランスに影響を与えるのがストレスです。
- 生活環境の変化
- 過労
- 睡眠不足
上記のようなことで、ストレスが溜まりホルモンバランスが乱れて皮脂の分泌量が増えてしまいます。
その3.シャンプーのしすぎで皮脂分泌が増える
頭皮を触ってべたつきが気になると、皮脂を落とすためにシャンプーをします。シャンプーをする時、次のようなことをすると皮脂の分泌が増えます。
- 何度もシャンプーをする
- 洗浄力の強いシャンプーを使う
頭皮には適度な皮脂は必要です。シャンプーをしすぎると頭皮の皮脂がなくなり、その皮脂を補おうと皮脂の分泌量が増えてしまいます。
そのため、さらに頭皮のベタつきが悪化して脂漏性脱毛症に繋がります。
また、シャンプーをしてもすすぎが悪いと頭皮や毛穴に汚れやシャンプーが残ってしまいます。
そうすると皮脂分泌の量は増えませんが、炎症を起こしやすくなるため、こちらも脂漏性脱毛症を引き起こす原因になります。
その4.脂っこいものなどバランスの悪い食事で皮脂分泌が増える
皮脂の分泌は、バランスの悪い食事でも引き起こされます。
- 脂っこいものが好き
- 甘いものが好き
- スナック菓子などをよく食べる
- ビタミン不足
上記のような食生活を送っていると、皮脂分泌が増えると言われています。
頭皮だけでなく皮脂の過剰分泌を抑えたい場合は、食生活も気を付けなければいけません。
自分でできる、脂漏性脱毛症の予防・改善策
脂漏性脱毛症は、頭皮の炎症が出てきた時に対策を取れば脱毛症を予防することができます。そのためには、頭皮の状態を常にチェックしておく必要があります。
また、間違ったケアをすると症状が悪化するので、注意が必要です。
その1.ストレスを溜めないように規則正しい生活を送る
皮脂の分泌が過剰になる原因の1つがストレスです。ストレスが溜まるとホルモンバランスが乱れて、皮脂の分泌が過剰になります。
しかし、ストレスを全くなくすというのは不可能に近いと言われています。
そのため、毎日ストレスが溜まらないように心をリラックスさせてあげることが大事です。
- 適度な運動をする
- お風呂にゆっくりと入る
- 好きな音楽や映画を観る時間をつくる
- 香りで心をリラックスさせる
上記のようなものでもストレスを発散させることができます。
なるべく毎日できる、自分が1番リラックスできるものを見つけることが大事です。
その2.規則正しい生活を心がけてホルモンバランスを整える
ホルモンバランスが乱れると、皮脂の過剰分泌に繋がります。
毎日の生活が不規則だと、ホルモンバランスの乱れに繋がり、脂漏性脱毛症に繋がります。
皮脂の過剰分泌を予防するには、規則正しい生活を送ることが大事です。
- 睡眠をしっかりと取る
- 適度な運動をして運動不足にならないようにする
- 朝起きたらしっかりと日光を浴びる
上記のようなことに注意をして、規則正しい生活を送るようにしましょう。
特に、睡眠は22~2時に成長ホルモンの分泌が活発になります。この時間帯に睡眠を取るようにすると、ホルモンバランスだけではなく髪の育成にも効果的です。
その3.刺激の少ないシャンプーを選び洗いすぎない
頭皮がベタつくと、どうしても皮脂が気になり頻繁にシャンプーをしてしまいます。多いとと朝と夜、1日2回シャンプーをするという人もいます。
また、1回のシャンプーで2~3回と皮脂をしっかり取り除こうと何度も洗う人もいます。
皮脂が頭皮や毛穴にたくさん残るはよくありませんが、皮脂が気になって洗いすぎると頭皮が乾燥し、反対に皮脂の分泌が増えることがあります。
頭皮の皮脂は適度に残っておくことが大事です。
そのため、頭皮のベタつきが気になるからといってシャンプーの回数を増やすのはよくありません。1日1回のシャンプーで十分です。
また、使うシャンプー選びも大事です。皮脂が多いと、どうしても洗浄力の強いスッキリとしたタイプのものを使ってしまいます。
洗浄力の強いシャンプーは頭皮の皮脂を過剰に取り除いてしまいます。また、刺激も強いため頭皮にダメージを与える可能性があります。
特に、頭皮に多少でも炎症がある人が刺激の強いシャンプーを使うとさらに症状が悪化し、脱毛が酷くなることもあります。
シャンプーはなるべく刺激の弱いものを選びましょう。
ドラッグストアなどでも購入しやすいのが、アミノ酸系シャンプーです。
今まで洗浄力の強いシャンプーを使っていた人には物足りなさがあるかもしれませんが、刺激が弱いので頭皮にも優しいシャンプーなのでオススメです。
その4.正しいシャンプー法で頭皮を清潔に保つ
シャンプーは、洗浄力で皮脂を洗い流そうとすると頭皮にかなりのダメージを与えてしまいます。
頭皮の皮脂は、正しいシャンプーをすることで洗い落とすことができます。
また、正しいシャンプーをすることで頭皮を清潔に保つこともできます。
- 髪の絡まりを解消し、頭皮の汚れを落としやすくするためブラッシングをする
- ぬるま湯で頭皮や髪をしっかりと濡らし、指の腹でマッサージするように予洗いする
- 適量のシャンプーを泡立てネットで泡を作り頭皮や髪に馴染ませる
- 指の腹を使い、マッサージをするように洗っていく
- シャンプーした時間の2倍の時間をかけてしっかりとすすぐ
- コンディショナーやトリートメントを適量付けて洗い流す
シャンプー後、髪の毛を乾かす時も注意が必要です。乾かし方が悪いと、頭皮に雑菌が繁殖するのでしっかりと乾かしましょう。
- 乾いたタオルで頭皮や髪の根元を押さえるようにして水気を取り除く
- 髪の毛をタオルで挟み軽くプレスするようにして水気を取り除く
- ドライヤーを頭皮から20センチほど離し、髪の根元部分から乾かす
- 根元が乾いたら髪の毛を乾かしていく
- 80%ほど乾いたら冷風を髪の毛全体に当てる
髪の毛を乾かす時、完全に乾ききるまでネップを当てる必要はありません。
80%ほど乾かした後に、キューティクルの開きを元に戻すために必ず冷風を当てます。こうすることで髪の毛へのダメージは軽減されます。
また、早く乾かしたいからとドライヤーを近づけすぎ人がいますが、これは頭皮の乾燥に繋がり皮脂の分泌を促す可能性があるので注意しましょう。
その5.バランスの良い食事を心がける
偏った食生活を送っていると、皮脂の過剰分泌に繋がります。1日3食しっかりと食事をして、バランスの良い食生活を心がけましょう。
頭皮の皮脂が過剰分泌している人は、次のようなものはなるべく避けるようにしましょう。
- 辛いもの、刺激の強いもの
- スナック菓子
- 揚げ物(脂っこいもの)
- カフェインが含まれているもの(コーヒーなど)
- 脂肪分の多い肉類
- ジャンクフード
脂っこいものだけでなく、刺激の強い辛いものも皮脂の過剰分泌に繋がるので、頻繁に食べるのはやめましょう。
また、皮脂分泌の多い人は、次のようなものがオススメです。
- 魚介類
- 卵
- 大豆製品
- ほうれん草
- キノコ類
上記の食材には、ビタミンB群が含まれています。ビタミンB群には脂質の代謝効果があり、皮脂分泌の多い人は積極的に摂取したい栄養素です。
頭皮だけでなくニキビができやすい人にもビタミンB群の食材はおススメです。
その6.市販の抗炎症剤を使って頭皮の炎症を抑える
既に頭皮に炎症が出ている場合は、上記の予防法にプラスして抗炎症剤を使うという方法もあります。
この時、何を使ってもいいというわけではありません。頭皮の炎症専用の薬を使うようにします。
頭皮に炎症が出ている場合、対処法が悪いと脱毛が悪化することもあります。
市販の抗炎症剤は緊急処置として使うようにして、なるべく早く医療機関での受診をするようにしましょう。
症状が悪化、気になる時はしっかりと医療機関で治療をする
自分でいろいろと対処法をやってみたけれど症状が改善されない場合や、気になる場合は医療機関での治療もあります。
脂漏性脱毛症の場合、まずは炎症を抑える治療をします。
皮脂の過剰分泌によってマセラチア菌が異常繁殖しているため、この菌の増殖を抑えて炎症を抑えていきます。
- 抗炎症剤
- 抗菌剤
上記の薬で、まずは炎症の症状を改善してから脱毛症の治療に入ります。
脱毛をしたら育毛剤をつけてマッサージをすればいいと思われていますが、脂漏性脱毛症の場合、育毛剤がさらに刺激を与えてしまい脱毛が悪化することもあります。
脱毛や炎症が酷い場合は自己流で改善するのではなく、1度医療機関で診察を受けるようにしましょう。
脂漏性脱毛症は早めに対処すれば治る
髪が抜けると、処置として思い出すのが育毛剤です。しかし、脂漏性脱毛症の場合は炎症が原因で脱毛が起こるので、育毛剤を付けても効果があまり期待できません。
人によっては、育毛剤がさらに刺激を与え症状が悪化することもあります。
脂漏性脱毛症は、まず炎症の症状を完治することが大事です。
また脂漏性脱毛症の場合、頭皮の皮脂分泌に注意をすることで症状を改善することができます。
頭皮を触って急にベタつきが出てきた場合、ホルモンバランスの影響などで皮脂が過剰分泌している可能性があります。
脱毛を予防するにも、常に頭皮の状態をチェックしておきましょう。