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シャンプー

シャンプーの選び方がわからない!なりたい髪へのベストセレクトを

  • 質感や仕上がり
  • 香り
  • 値段
  • 特定の状態の改善 など

人にはそれぞれ目的や価値観、好みがありますので、シャンプーに求める目的がぼんやりしてしまっているとどれを選んで良いかわからず途方にくれてしまうこともよくあります。

シャンプーを選ぶ時に知っておきたい「系統」や「成分」、「用語」の知識を補いつつ、自分のなりたい髪へ近づくために近道となり得るシャンプーをチョイス出来るようにしておきましょう。


シャンプーは大きく3つの系統に分類される

シャンプー売り場に行くと、背丈より高い棚にビッシリと並ぶ様々な種類のシャンプーに目がくらむことがあるかもしれません。

大手口コミサイトで「シャンプー」を探してみると、なんと15000件以上ヒットします。一説によれば現在流通しているシャンプーは1200種類以上。一体どんな違いがあるのでしょうか

現代の主流は「アミノ酸系シャンプー」

ここ十数年の内にシャンプーの世界は大きく主流が交代しました。今現在主流を握っていると言っても過言ではないのがこのアミノ酸系シャンプーです。

アミノ酸系シャンプーとは体内で自然合成される「アミノ酸」を基にした界面活性剤を使っているシャンプーのことで、少し前まではサロン専売品のシャンプーが多かったのですが、近年市場を広げ一般的なドラッグストアなどでも気軽に購入出来るようになりました。

また、現代日本人の半数以上が「乾燥肌」であると様々なメディアを通じ注目されることから、洗浄力よりも保湿効果を重要視する人が増え、アミノ酸系シャンプーに人気が集中しているという時代背景もあるようです。

洗浄力が高いのは「高級アルコール系シャンプー」

アミノ酸系シャンプーが主流になる前、一般的にすぐに手に入るシャンプーといえばこの「高級アルコール系シャンプー」でした。

石油由来の界面活性剤を使用しているため洗浄力が高く、かつ安価なのがメリット。

とはいえ、化学分析の進んだ現代において「毎日体につける成分としてはあまり好ましくない」という理解が進み、主流派の席はアミノ酸系シャンプーに譲ったというのが現状です。

しかしながらその使用感や安定した価格帯、また最近では「毎日でも使える成分配合バランス」を目指した開発も進んでおり、消費者が完全に離れてしまうということはないようです。

皮膚が弱い、荒れやすい人に人気の「石鹸系シャンプー」

アミノ酸系シャンプー、高級アルコール系シャンプーと比較すれば認知度、利用者数ともにあまり多くはないのが石鹸系シャンプーです。

動物や植物の脂肪成分を界面活性剤にしたのが石鹸系シャンプーで、いわゆる「無添加」「自然派」にこだわって作られているものが多くあります。

昔はほとんどが石鹸系シャンプーだったのですが、洗浄力が強く皮脂を取りすぎてしまうことが多いこと、使用感は慣れていないとゴワつきなどが気になるという人が多いことなどから、主流としてのブームにはなりにくいかもしれません。

天然成分にこだわりたい、無添加の物にこだわりたいという人には根強い人気があります。

なりたい髪の状態で選ぶ!シャンプーの選び方講座

シャンプーの種類によってメリットやデメリットが異なるので、「絶対にこれが良い、悪い」という面での正解はないというのが正直なところです。

しかし、「こういう状態にしたかったらこれが向いている」という理想の状態への近道という視点からシャンプーを選んでみると失敗も少なくなりますよ。

パサツキや乾燥を抑えたい人には…

現代日本人の半数以上が、頭皮や髪の乾燥状態が深刻であるという統計が皮膚科医を中心とした研究でわかっています。

現代においては過去に例を見ないほどの強度な紫外線、有害物質があるばかりでなく、カラー剤やパーマ液などの薬剤を用いたヘアスタイルも流行しておりますし、精神的なストレスの度合いも強くなっている傾向にあるため髪や頭皮の皮脂と水分のバランスが乱れ、乾燥しやすい状態を作ってしまっているのです。

乾燥による髪のパサツキや、頭皮の荒れ、かゆみ、血行不良などに悩まれている人にオススメなのは「アミノ酸系シャンプー」です。

アミノ酸系シャンプーは人体にもともと存在しているアミノ酸を界面活性剤にしているため、肌なじみが良く「不要な汚れと皮脂」を取り去ることが出来ます。

洗浄力としてはやや落ちるものの、洗いすぎることによって起こる乾燥を防ぎ、もともとの肌状態を保護することが出来るため、継続して使うことで潤いを保ちやすい環境を整えてくれるのです。

日焼けや薬剤ダメージを修復したい人は…

無防備になりやすい頭皮の日焼けや、パーマ、カラーをしたあとの敏感な状態を修復しやすくするのにも、アミノ酸系シャンプーは適しています。

日焼けや薬剤ダメージのあとの地肌及び髪の毛は、pH値が「弱アルカリ性」に傾いています。この状態が長時間続くと髪を作っているタンパク質が変性し、うねりや毛穴の歪み、炎症を起こしてしまうことがあります。

本来の健康的な髪は「弱酸性」が理想です。

アミノ酸系シャンプーはその酸性の力で、偏りを戻し理想的なpH値に整えることが出来ます。これによってキューティクルも整い、指ざわりの柔らかいしなやかな髪へと導いてくれます。

皮膚が荒れやすい、肌がナイーブな人は…

皮膚が荒れやすい、敏感肌の人は使うシャンプーも極力低刺激の物を選びたいところです。

荒れやすいというだけであれば、アミノ酸系シャンプーがオススメです。先述した通り本来人体に存在するアミノ酸を基本とした洗浄剤ですので、肌なじみが良いだけでなくかぶれや炎症も起きにくいと考えられています。

ただ、皮膚に何らかの湿疹がある、皮脂によってただれが起きる(脂漏性皮膚炎など)場合には「しっかりとした洗浄力」も必要になることがあります。

皮脂が酸化しないうちにしっかりと取り去ることが症状悪化を防ぐ基本となるので、こうした方の場合は石鹸系シャンプーの方が合っている場合があります。

アミノ酸系シャンプーのデメリットとして一番にあげられるのがその「洗浄力の弱さ」です。

通常であれば低刺激ということでその洗浄力の弱さも利点になりうるのですが、低刺激かつ高い洗浄力を求められる場合には石鹸系シャンプーの方が優位に立ちます。

すっきり感を優先させたい時は…

夏場など特に汗や皮脂汚れが起きやすい時に、弱い洗浄力のアミノ酸系シャンプーや爽快感の少ない石鹸系シャンプーでは物足りないという人は高級アルコール系シャンプーが良い場合もあります。

高級アルコール系シャンプーはいわゆる石油由来の界面活性剤を用いているため、長期間の継続的な使用に限って言えばあまり好ましくはありません。しかし、指通りの良さや仕上がりのすっきり感を優先させたい時に使う分にはそれほど髪や人体に深刻なダメージは与えません。

石油由来の界面活性剤といえば、もはや人体の大敵のようにイメージされている方もいますが、現代の科学力によってそれほど大きな害は起こらないレベルに開発されています。

ドラッグストアやバラエティショップなどで安く、気軽に手に取れるのも魅力的。

普段はアミノ酸系シャンプーを使い、海やプールに行った日のみ高級アルコール系シャンプーを使うといった「場面わけ」もオススメです。

こちらも覚えておこう!気になる流行シャンプーの基礎知識

高級アルコール系、アミノ酸系、石鹸系…と系統が分かれているだけでなく、シャンプーには色々な「機能面」もあります。

よく耳にはするけど、意味がわからない…というこの機能面もチェックしてシャンプー選びにお役立て下さい。

シリコンとノンシリコン、どちらが良いの?

ここ数年で一気に巷に広がった「ノンシリコン」という言葉。様々なメディアやスタイリストさんが「ノンシリコンが良い」と口にするため「髪には良いもの」というイメージは浸透しましたが、一体シリコンとは何なのでしょうか?

シリコンは日本語にすれば「合成樹脂」のこと。髪をこの樹脂でコーティングすることで、指通りがツルンとするだけでなくツヤ感やハリ感も演出出来ます。

しかし、想像してみるとなんとなくわかるかもしれませんが、「シリコンでコーティングする」=「髪の表面に人工的な膜を塗る」ということになります。ネイルに透明のトップコートを、下地なしで塗るようなものだとお考えいただければ良いかと思います。

下地なしで爪にマニキュアを塗ると、酸欠で爪が変形したり黄ばんだり、乾燥したりしますよね。また、上からいくらハンドクリームやオイルを塗っても弾いてしまうため効果が半分以下にもなります。

シリコンで保護した髪にも同じような状態が起こるため、上からトリートメントやヘアオイルをつけてもあまり栄養が行き届かず、カラー剤やパーマ液の浸透も悪いため仕上がりもよくありません。

シリコンによる不要なコーティング力を取り払ったのが「ノンシリコンシャンプー」。

合成樹脂のコーティング力をカットすることで栄養補給やカラー剤など薬剤の浸透を妨げる要素をオフにしたのです。

シリコンシャンプーと比較すれば指通りなどの面ではやや劣りますが、ヘアケアの効果が出やすい状態となるため髪の悩みを根本から改善するベースづくりには非常に有効です。

オーガニック?ボタニカル?どう違うの?

最近増えてきた機能性を示す用語でよく混同されやすいのが「オーガニック」と「ボタニカル」です。

どちらも体に良い、美容に良いというイメージが先行していますが、この違いをご存知でしょうか?

オーガニックは「自然の、有機物、有機体」
化学薬品や化学肥料、添加物を一切用いていない食品や製品を指す農業用語で、オーガニックであるかどうかを承認する団体が認可しています。オーガニックシャンプーと言えば、使用されている原材料に対し化学薬品を用いないで栽培しているものを指します。

天然素材をそのままの状態でシャンプーに加工するため、原価が高くなりがちでハイコストなシャンプーが多くなります。

ボタニカルは「植物由来」
植物から取れる成分を原材料にしている、というのがボタニカルの製品です。ボタニカルシャンプーといえば、主成分が全て植物から採取される自然成分であるというものを指します。

無添加であるかどうかは基準ではないため、「ボタニカルシャンプー」に科学的な添加物が合成されている場合もあります。

国際的基準で言えば「オーガニック」の方がより基準が厳しいですが、シャンプーの世界に限って言えばそもそもが化学合成されている物質であるため、食品などと比べるとやや基準が曖昧です。

そのため「オーガニックボタニカルシャンプー」などというものも販売はされていますが、完全無添加にこだわりたければ「オーガニック」を、植物由来にこだわりたければ「ボタニカル」を選ぶようにすると良いでしょう。

化粧品と医薬部外品、シャンプーはどちらを選べば良い?

シャンプーの裏面を見ると、「化粧品」「医薬部外品」と記載があります。

どちらも一般的に流通しているのですが、「医薬部外品」の方が体に良いのかというと一概にそういうわけではないというのが答えになります。

医薬部外品は一部の症状に対し、効果や効能があると認可を受けている成分が配合されているものになります。

  • フケやかゆみを予防する
  • 脱毛状態を緩和する
  • シミや色素沈着を緩和する など

一方化粧品は、薬事法的な部分の認可を受けていない分、配合されている成分はすべて明記しなければならないという制約があります。

また、効能や効果を謳う文言も医薬部外品と比較すれば厳しく制限されます。

間違えやすいのが、医薬部外品はあくまでも「予防や緩和に対しては一定程度効果が得られる可能性がある」もので、治療に使う薬とは別のものです。

すでに症状があり悪化も考えられるという場合には、治療薬を医師から処方してもらう必要があります。

自分の髪や頭皮の状態は常に客観的に観察するべし

シャンプーを始めヘアケア製品を選ぶ時に共通して言えるのは、「効能や効果」に着目する前に自分の髪や頭皮の状態を客観的に観察する必要があるということです。

  • 理想の状態と自分の現状にどのくらいのギャップがあるのか
  • 自分の髪の問題点や原因はどこにあるのか
  • 自分の肌質や髪質に合いやすい成分は何か

自分では油っぽい髪だからサラサラにする効果が高い高級アルコール系が合うと思っていても、実は乾燥が原因で皮脂が過剰分泌しているのかもしれません。

その場合はアミノ酸系シャンプーの方が保湿効果が高いので、油っぽさを改善してくれる効果に期待が出来ます。

こうしたポイントを客観的に捉えるのが難しい場合は、気軽に美容師さんにチェックしてもらいましょう。

毎日多くの人の髪や地肌にふれる美容師さんたちは、直感的にも統計的にもその人の髪の状態を見抜く力があります。シャンプー選びに困った時にも、気軽に相談に乗ってくれますよ。

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