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髪が伸びるスピード

髪の毛を早く伸ばす方法。体の内と外からWケアが大事

ちなみに筆者は未だによくこのような思いをします。切りたいと思って切ったのに、なんとなく仕上がりがイメージと違った、というのは実はよくあることですよね。

そんな時、「早く伸ばしてリセットしたいな」と思うのは実に自然な流れですが、人体の毛髪は1日2日で元の通りにはなりません。

しかし、髪を早く伸ばす、というのは実は100%不可能というわけではないのです。

答えと方法は実はとても簡単。自分の体の「めぐり」を良くしてあげることが「髪を早く伸ばす」ことへの近道なのです。


イメージチェンジに失敗!髪ってどれくらいで伸びる?

人体の毛髪は「有機物」、再生と死滅を繰り返す細胞で作られています。そのため「早く伸ばしたい」とどんなに願ったとしても、一念だけではどうにもなりません。

人の髪はどのくらいで生まれ変わりながら伸びていくのか、まずは基本のサイクルを覚えておきましょう。

髪は1ヶ月で平均1cm伸びる

人体の頭部の毛髪は、一般的に一ヶ月で1cmほど伸びると考えられています。

  • 高齢期に至るまでの平均スピードが0.3mm/1日
  • 0.3mm✕30日=9mm

あくまでも平均から単純計算をすれば、というお話になるわけですが、新陳代謝のスピードは体質など個人差が大きいため、これよりも毛髪の育成スピードが遅い方も早い方もいます。誤差はおおよそ0.1〜0.6mm。

つまり、早い人は1日0.9mm、一ヶ月に2.7cmも伸びるわけです。平均から比較すると1.7cmも長い計算になります。

このように伸びるスピードが早い人は、毛周期のサイクルが早いとされています。毛周期は髪が頭皮の中で生まれ、生え育ち、自然に脱毛するというサイクルのことですが、新陳代謝が良い人はこの毛周期も活発であるとされています。

伸びるスピードを早める方法はある?

では、あえて髪の毛を伸ばすスピードを早める方法はあるのでしょうか?

結論から申し上げれば、髪の毛のスピードだけを早くするという方法はありません。先述した通り、髪の毛の伸びるスピードはその人の毛周期・新陳代謝に関係してきますので、髪の毛をどれだけ早く伸ばそうとしても限界はあるのです。

しかし、見方を変えれば「新陳代謝力を高めれば良い」とも言えます。ここで大切なのは、「髪が伸びるスピードを妨害するものを取り除く」ということ。

障害物さえ取り除いておけば、髪を産み育てる力は従来の働きを滞りなく行えますので、結果的に髪が健やかに、かつスムーズに育ってくれるのです。

▼髪が伸びるスピードについてはコチラを参考にしてください!

毛周期の滞りを防ぐには?インナーケア編

新陳代謝を高める、と一言で言っても方法は色々あります。特に毛髪の新陳代謝を滞らせず、高めていくにはどのような方法でインナーケアを行えば効率が良いのかをピックアップしてみました。

髪に良いと言われる方法は、すなわち体の内側全体にも良い方法に繋がります。日々の健康のためにも、ひいては髪を早く健やかに育てるためにも、今日からインナーケアを行ってみて下さい。

育毛効果あり?亜鉛サプリ

髪に良い栄養素といえば「タンパク質」ですが、それ以外にも必須栄養素として「亜鉛」「カルシウム」が挙げられます。

亜鉛はミネラルの一種で、新陳代謝に必要な酵素を作り出すのに必要なエネルギー源です。

特に新陳代謝が活発な部位である皮膚や骨、そして毛髪の生成に関与しており、亜鉛が不足すると新陳代謝が滞り健康な毛髪を育成するのに妨げとなります。

<亜鉛が多く含まれる食品>

  • 牡蠣や甲殻類(カニやエビなど)
  • 赤身肉、鶏肉
  • 豆類、ナッツ類
通常の食事でも亜鉛は摂取出来ますが、必要摂取量は成人男性11mg、成人女性8mg。赤身肉100gあたり4.4mg程度の含有率ですから、これを毎日続けるのは大変です。

そこで画期的なのが各メーカーから発売されている亜鉛サプリ!1日1〜2錠飲むことで必要摂取量を補うことができるため、ダイエット中という方でも安心です。

ただし、亜鉛は摂りすぎると銅の吸収を阻害し、貧血などの症状を引き起こすことがあります。摂取量が過剰になりすぎないよう、目安量はきちんと守って下さいね。

タンパク質とミネラルのバランスが大切

髪を作っている主原料はタンパク質です。タンパク質が不足している場合、髪へと供給される優先順位が低いため発毛・育毛の妨げになります。

<タンパク質が多く含まれる食品>

  • 大豆
  • 小魚
  • 海苔

摂取もそれほど難しい栄養素ではないため、これらの食品は出来る限り意識して食卓に取り入れたいものです。

しかし、タンパク質だけではダメ。タンパク質はミネラルによって吸収・分解され、各臓器や頭髪に運ばれます。そのため、タンパク質を取る時はミネラルも一緒に摂取することで効率がぐんとアップするのです。

<ミネラルを多く含む食品>

  • 魚介類
  • 海藻類
  • 乳製品
  • 緑黄色野菜
  • ごま

これらは髪はもちろん、美肌効果も高いと言われています。髪を早く伸ばすだけでなく、つるんとした肌を生み出すためにもぜひ「タンパク質」と「ミネラル」をセットでバランス良く取るように心がけましょう。

盲点?カルシウムも髪に影響する

カルシウムといえば骨の成長じゃないの?とイメージされる方も多いと思いますが、カルシウムが不足すると髪に悪影響を及ぼします。

カルシウムは骨や歯、そして筋肉を正常な状態に保つために作用する栄養素ですが、神経の伝達にも関与しており生命を維持するのに必要な成分でもあります。

タンパク質のように直接髪を作り出している成分ではありませんが、その土壌である頭皮や、首、肩周り、顔など頭部全体の血流を左右する筋肉に影響を及ぼすため、不足すると慢性肩こりや首コリ、頭皮コリを起こします。

頭皮の血行不良は必然的に毛乳頭を疲弊させ、髪が伸びるスピードはガクッと落ちてしまいます。それどころか脱毛や切れ毛などに繋がることまであるのです。

また、カルシウムが不足すると神経伝達物質に影響が及び、ストレスを過剰に感じたり、寝付きが悪くなる、イライラするなど精神的負荷が大きくなります。

これらは髪の育成を阻害する大きな要因ですから、髪を早く伸ばしたい人にとってはカルシウムもけっして無視できない存在であるということはおわかり頂けると思います。

質の良い睡眠と軽い運動でホルモンを活性化

育毛スピードを調節しているのは女性ホルモンの「プロゲステロン」です。

毛量を増やし、発毛を促進させる効果をもつプロゲステロン、太くしなやかで傷みにくい髪を作りだすのがエストロゲン。この2つの女性ホルモンがバランス良く分泌されている状態が理想です。

どちらも冷えや血行不良、疲労によって分泌量が落ちるものですので、これらを予防することが髪を早く伸ばすポイントとも言えます。

女性ホルモンをバランス良く分泌するには、次の3つが重要です。

  • 質の良い睡眠
  • 適度な運動
  • 冷えと疲れを溜めない

この3つ、実は非常に関係性が深いもの。

運動不足ですとどれだけ長時間寝たとしても代謝が落ちてしまうので疲労感が取れず、疲労感が取れないため筋肉が萎縮してしまい血行が悪くなり、冷えや疲労感の元になります。さらに、この冷えや疲労感が元で質の良い睡眠が取れない…といった悪循環が生まれてしまいます。

1日15分〜20分で良いので、ストレッチや軽い運動を行い、適度に疲れを感じたらお風呂に入ってしっかり体や頭皮を温め、2〜3時間後を目安にお布団に入りましょう。寝すぎは逆効果ですので、5〜7時間程度を目安に起きるようにします。

朝日をしっかり浴びると自律神経が刺激され、女性ホルモンも活発化しやすくなります。早起きを習慣づけるのも良い方法と言えるでしょう。

白髪や抜け毛予防にも!ヘアケア編

インナーケアと同様に大切なのがアウターケア、いわゆるシャンプーやトリートメントといったヘアケアです。

インナーケアと同時並行で行うことで、色々な相乗効果が期待出来ますので、髪を早く伸ばしたいという方は少し手間をかけて内側と外側両方から髪に働きかけてみましょう。

土台が大切!頭皮マッサージで血行促進

血行不良は育毛・発毛の大敵です。髪を伸ばしたいのであれば、まずは土台作りに手を抜かないというのが原則。

頭皮は以外と固くなりやすく、結果的に冷えを溜め込みやすい部位となります。オイルや炭酸パックなどを利用しながら、頭皮マッサージを習慣的に行いましょう。

<頭皮マッサージのポイント>

  1. 指の腹を使い、小さく円を書くように指圧する
  2. 耳の周りから頭頂部にかけて行ったら、額から頭頂部、後頭部から頭頂部、というように、つむじに向かってほぐす
  3. 全体をほぐしたら、こめかみ、眉、襟足部分をじっくり指圧

温めながら行うと血行促進に効果的です。入浴中やシャンプータイムなどを上手に利用してみて下さいね。

▼髪の毛を伸ばすシャンプーについてはコチラを参考にしてください!

乾燥と過剰保湿に注意

頭皮もお顔と同様、新陳代謝のある皮膚です。水分と油分両方がバランスよく巡ることで健やかな状態を保つことが出来るものですので、乾燥にも過剰保湿にも注意が必要です。

ホルモンバランスが乱れると、皮膚や乾燥がちになります。さらに、頭皮は紫外線や大気中の有害成分の影響も受けやすく、放っておくと水分がどんどん蒸発してしまい、乾いたカサカサとした頭皮になります。

そのため、大半の人は頭皮の保湿が大切といわれていますが、こうした情報から過剰保湿になってしまう人も少なくありません。

よくある間違いの中に、「髪も頭皮も保湿が大事!」とヘアオイルを直接頭皮に刷り込んだり、「トリートメントは保湿成分がある」と洗い流しを十分に行わない、といったものがあります。

ヘアオイルは髪のキューティクルを守る上での保湿剤としては優秀ですが、頭皮に直接すり込むと頭皮上の脂質と水分のバランスが崩れますし、トリートメントは少量ながら界面活性剤が入っているため残留すると余計に乾燥を呼びます。

頭皮の保湿は、スカルプ用のローションやオイルミストなどが簡単です。

また、月に1〜2度のペースでオイルクレンジングや炭酸ヘアパックなどのスペシャルケアを行い、あとはマッサージを徹底すれば、自然と分泌される皮脂の量で十分な状態に改善されます。

乾燥にも過剰保湿にも気をつけるようにしてください。

ブラッシングの仕方は「下から上」が正解

皆様、日々のブラッシングはどのように行っていますか?

クシの目をいきなり頭皮に押し付け、こするようにガリッガリッと「上から下」に行っていないでしょうか。

この方法ですと、確かに頭皮は刺激され心地よく感じるのですが、実は「髪を早く伸ばす」という視点で言えば間違いになります。

上から下に重力に沿って強い力が加わると、基本は丈夫な人体の毛髪も引っ張られてダメージを受けます。脱毛の原因となったり、切れ毛を促進させたりしてしまうことで、髪の毛の発毛スピードが阻害されます。

これを防ぐには、「下から上」にブラッシングするのが正解。とはいえ逆毛を立てるようにブラッシングをするのではなく、毛先から頭皮近くまでを段階にわけて梳いていきます。

  1. 毛先3cmほどを全体にゆっくり梳く
  2. 髪の中ほどから毛先に向かって梳く
  3. 頭皮近くから毛先に向かってゆっくり梳く

また、ブラシも使い分けるとより効果的です。

  • 髪の短い人、細い人、また頭皮近くのブラッシングには櫛目の柔らかい天然毛ブラシ
  • 毛先から中間のブラッシング、髪の太い人、クセ毛の人はスケルトンブラシ
  • ウェーブヘアの人、ダメージの強い人はコームブラシ

自分の毛質や長さ、ブラシをしたい部分に合わせてクシを変えてあげると、ツヤも出やすくなりますよ!

スカルプケアにこだわって

ここまでお読み頂いた方にはもうおわかりかと思いますが、髪を早く伸ばすには「髪の毛」よりも「頭皮」が重要です。

水はけが悪く土壌が豊かでない土地では野菜が育ちにくいのと同じで、血行がよく脂質も水分も栄養素もたっぷりの頭皮なら髪ものびのびと育ちます。

近年ではこのスカルプ(頭皮)ケアに注目しているメーカーも多く、クレンジング剤やパック剤も複数開発されていますし、スカルプケアの方法も様々な美容家や美容師さんが公開しています。

  • スカルプクレイパック&マッサージ
  • 炭酸クレンジング&炭酸パック
  • オイルクレンジング&オイルパック など

色々なスカルプケアの方法があり、どれを選べばいいのかわからない!という方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的にはご自身が「気持ちが良い」と感じる方法でOK。

色々な方法を試してみて、髪や頭皮の指通りとしてご自身の好みのものを見つけてみて下さい。

巷で噂の方法で本当に髪は伸びる?

では最後に、インターネットや口コミなどでよくみかける「◯◯すると髪は早く伸びる」という噂の方法についてピックアップして調査してみました。

髪を一刻も早く伸ばしたい!という人は、こうした情報もわらにもすがる思いで色々試したくなるものですよね。しかし、もしかするとその方法は髪を伸ばすということにとっては逆効果になってしまうかもしれません。

伸ばし中でも月に一度は毛先を揃えたほうが早く伸びる?

髪を早く伸ばしたい、という人が最も多く検索や質問をしているのが、「早く伸ばしたいならこまめに切ると良い、と聞いた」という内容です。中には美容師さんにそう言われた…という人も多くいらっしゃいました。

結論から言うと、そうした実証はありません。

毛先をこまめに切りそろえればその分髪は短くなります。先述した通り、髪が伸びるスピードは個人差があるとしても早くておよそ1〜2.7cm程度ですから、毎月毛先だけ揃えるために1cm〜2cm切るだけだとしても、3歩進んで2歩下がるというイメージになります。

ただし、髪のダメージは毛先から現れやすく、特にもつれやすい人や切れ毛を起こしやすい人の場合、こうした毛先ダメージを放置するとクシに引っかかって脱毛を促進したり、髪がぱさついて短く見えたりします。

こうした髪ダメージをケアしながら伸ばしたいという人は、多少伸びるスピードは遅くなりますが、毛先を整えながら伸ばすようにすると良いでしょう。

育毛剤で髪の伸びが早くなる?

「毛」を「育てる」んだから、育毛剤を使えば早く伸びるのでは?とイメージする方も少なくはありません。

しかし、こちらも結論から言えばそうした実証はありません。

育毛剤はどちらかといえば「発毛」を促す、頭皮環境を整えながら毛周期の間隔に乱れを少なくするといった方に効果がある成分が配合されています。

ただ、頭皮環境を整えること=髪が伸びるのを阻害する要因を取り除くこと、であることは先に述べた通りですので、育毛剤を使うことで結果的に髪が早く伸びた、と実感される方もいらっしゃるのかもしれません。

特に髪が細い方や毛量が少ない方はそうした効果を実感しやすい傾向にあるようです。

髪をきっちりしばっておくと引っ張られて早く伸びる?

筆者は中学生くらいの時まで、髪をきっちりしばって生活していました。そうすることでなんとなく頭皮が引っ張られて、髪も伸びるような気がしていた時期もあります。

が、こちらも結論は「ありえません」。

物理的な力で髪を引っ張っても、毛根から発毛している髪の長さは変わりませんし、あまりに力を入れすぎれば毛乳頭がちぎれ脱毛に繋がります。

しかし、大気や紫外線に露出している面積が少なくなる分、髪や頭皮のダメージは比較的防ぎやすくなります。

結果的に乾燥や細菌感染の予防になるため、外にいる時間が長い方や髪が汚れる環境に行きやすい方の場合はしばっておいた方が良い場合もあります。

焦らず「滞らせない」を意識した生活が大切

髪を早く伸ばしたい、という思いがいつの間にか焦りに変わってしまっていないでしょうか?

ここまでで申し上げた通り、髪は有機物ですから1日で何センチも伸びるという方法はありませんし、毛周期を含めた「体質」もすぐに変わるものではありません。

しかし、髪は体の部位の中でも新陳代謝が著しいところでもあります。それはすなわち、結果が早く出やすい部位ということです。

滞らせない生活を心がけることで、早い人なら数ヶ月、ゆっくりペースの方でも半年もすれば髪が伸びたことを実感出来ますし、そのサイクルがスピードアップしていることも体感できるはずです。

髪に良いことは体に良いことでもあります。もっともっと長期的に見て、10年後、20年後の自分の髪にエイジングサインを出さないために、今から「滞らせない」生活を心がけてみませんか?

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