ヘナ
ヘナの染め方。コツさえ掴めば自宅で簡単、綺麗に染められる!
天然のヘアカラー剤とも呼ばれるヘナは化学染料を含んだヘアカラー剤と違って、髪を染める時に頭皮に感じるヒリヒリとした痛みはもちろん、髪へのダメージもありません。
さらに、髪を染めながら頭皮や髪を健やかな状態へと導いてくれる嬉しい染料なんです。
今回はそんなヘナを使った髪の染め方について詳しくご紹介します。
天然のヘアカラー剤で頭皮や髪を元気に!ヘナを使った髪の染め方
ヘナを使って綺麗に髪を染めるためには正しい方法で染めることが大事です。しっかりマスターして美しい髪色を手に入れましょう。
頭皮をマッサージする
事前準備として、染める1時間ほど前にヘアオイルで頭皮をマッサージします。頭皮を柔らかくしておくことでヘナが染み込みやすくなります。
材料を用意する
ヘナで髪を染めるにはまず、以下のものを用意しましょう。どれも身近にあるものですので手に入りやすいかと思います。
- 用意するもの
- ヘナ
- お湯
- マドラー
- ボウル
- はかり
- タオル2枚
- 新聞紙
- 薄手のビニール手袋
- ハケ(あればアプリケーター)
- ラップ
- クリーム(顔の保護用)
- その他にあれば良いもの
- 霧吹き
- ケープ
- 耳キャップ
- ターバンまたはシャワーキャップ
汚れ対策をする
必要なものが揃ったら、万が一汚れても大丈夫なように床に新聞紙を敷きましょう。ビニール手袋をして早速ヘナペースト作りに取り掛かります。
ヘナペーストを作る
粉を45℃ほど(お風呂の温度より少し熱いくらい)のお湯で溶いて、ペーストを作ります。
粉の中にお湯を入れるのではなく、お湯の中に粉を入れると混ざりやすくなります。
固さとしてはマヨネーズぐらいの固さが適しているでしょう。この時、多少ダマがあっても大丈夫です。
ヘナとお湯の量は以下を参考にしてください。
- ヘナとお湯の量の目安
髪の長さ | ヘナの量 | お湯の量 |
---|---|---|
ショート | 30g | 120㏄ |
ミディアム | 50g | 200㏄ |
ロング | 100g | 400㏄ |
ペーストが出来たら、ボウルにラップをして冷まします。
準備する
ヘナペーストを冷ましている間に出来ることをしておきましょう。
ヘナを行き渡らせやすくするために髪を湿らせます。霧吹きを使うと便利ですよ。
整髪料を付けている方はお湯かシャンプーで洗髪し、汚れを落とした方が染まりやすくなります。
シャンプーをする場合はオイルマッサージ前に行うのがおススメです。
洗髪後は水滴が落ちない程度に水を拭き取ってください。
次に、汚れても良い前空きの服を着るか、汚れても良いタオルやケープを身に付けます。
髪に塗っていく
ヘナペーストの準備が終わったら、髪に塗る過程に入ります。
まず、顔周りをクリームなどで保護します。クリームがない場合はオリーブオイルなどの自然派オイルや乳液を代用しても構いません。
ハケにヘナを取り、地肌と髪の根元に塗り込んでいきます。少しずつ分け目を変えながら塗っていきましょう。
特に白髪が気になる場所から塗るとたっぷり乗せることが出来るので、染めやすくなります。
この時、アプリケーターを使うとハケよりも塗りやすいのでおススメですよ。
髪が長い場合は頭頂部から塗っていき、だんご状に巻きつけていくと塗りやすいでしょう。
最後に髪全体を両手で揉み込んで馴染ませます。残りのヘナもまんべんなく塗り、髪をまとめます。
1時間ほど置く
ヘナを塗り終わったらラップで頭全体を包み込みます。その後、ラップの上からドライヤーで2~3分温めます。
1時間~1時間半ほど置きます。さらに固定したい方はラップの上からターバンやシャワーキャップをすると良いでしょう。
この時、保温により、液だれしてくる可能性がありますので、タオルは肩に掛けたままにしておいた方が良いです。
洗い流す
1時間経ったらお湯で洗い流します。この時、シャンプーはしないようにして下さい。
シャンプーをしてしまうと色落ちしてしまう恐れがあるほか、ヘナにはシャンプーと同様の効果がありますので、お湯で流せばシャンプーをする必要はないためです。
お湯で流す際はさっと流すだけでOKです。全部洗い流すのではなく、ペーストのみを落とすような感覚で洗い流すようにしましょう。
ドライヤーで乾かす
最後にドライヤーで乾かして終了です。ヘナで染めた後はあまり髪色に変化はないかもしれませんが、空気に触れることによって次第に色が変わってきます。
~インディゴを使う場合の染め方~
ヘナでの染め上りがオレンジ色が強すぎる場合はインディゴを使用しましょう。インディゴを使った染め方についても併せてご紹介しますね。
- インディゴの染め方
- ヘナで染めた後、タオルドライをし、ドライヤーで一旦乾かします。こうすることで綺麗に染めることが出来ます。
- ヘナの量の半分から3分の2程度のインディゴを60~70度のお湯で溶かします。固さとしてはヘナと同じくらいかまたは少し柔らかい程度になるように溶かしましょう。
- 手袋を装着し、ヘナと同じようにインディゴを塗っていきます。
- ラップで包みます。この時液だれが心配な方はヘナの時と同じようにラップの上からターバンやキャップをかぶります。
- 1時間ほど置きます。
- インディゴをしっかりと洗い流します。
- 最後にタオルドライ・ドライヤーで乾かして終了です。
時間に余裕がない場合は翌日以降に施術しても構いません。
ヘナを使う際の注意点
植物ですし、安全で注意点などあまりないように感じるヘナにも使う際に注意すべきことがあります。
ここではヘナの使用における注意点についていくつかご紹介しますね。
パッチテストを行う
ヘナがいくら天然成分100%であっても、肌に合うかどうかには個人差があります。
中には植物アレルギーが出る方もいますので、使用前には必ずパッチテストを行うようにしましょう。
- パッチテストの方法
耳の後ろまたは二の腕にヘナペーストを塗り、絆創膏を貼って48時間ほど置きます。絆創膏で肌がかぶれる恐れがある方はラップ等で押さえるようにして下さい。
48時間経過し、かゆみ、かぶれ、赤みがなければ大丈夫です。
生理中、妊娠前期の使用は避ける
ヘナはアーユルヴェーダでも使用されている通り、薬草です。そのため、体や肌が敏感な状態の時には思わぬ悪影響を及ぼすことも考えられます。
女性の場合、貧血などの症状が出やすいため、生理中や妊娠前期の使用はしないようにして下さい。
妊娠中の方は安定期に入ってから使用するようにしましょう。
使用期限を守る
ヘナの使用期限は未開封・保存方法を守った状態のもので3年です。使用期限が切れてしまったものは使わないようにしましょう。
保存方法としては密封して直射日光、湿気を避けるのが望ましいです。開封後はなるべく早く使い切ることをおススメします。
前日はトリートメントを控える
ヘナを使って髪を染める時は前日はトリートメントを控えるようにしましょう。
トリートメントをしてしまうと髪を膜が覆ってしまい、ヘナが上手く絡まず、染まりにくくなってしまう恐れがあります。
そのため、前日はシャンプーのみで済ますのが適切です。
ヘナペーストは体温と同じ温度だと染まりやすい
ヘナは天然成分ですので、化学染料を含むヘアカラー剤に比べ、染まりにくい染料です。そのため、出来るだけ染まりやすい状態を作ってあげることが大事。
ヘナが染まりやすいのは体温と同じ温度の時です。季節の温度によって染まり具合に違いが出ることも珍しくありません。
特に気を付けていただきたいのが冬場ですね。温度が下がりやすいので染まりにくくなる恐れがあります。
染めてから2~3日はシャンプーは控える
通常のヘアカラーと同じく、ヘナの場合も染めてから2~3日はシャンプーは控えるようにして下さい。
ヘナは一般的なヘアカラーと違い、キューティクルに絡むようにして髪を染めます。
そのため、髪には優しいと言えますが、色落ちしやすいというデメリットがあるのです。
髪質によってはごわつきを感じることも
ヘナを染めてから1週間は髪にごわつきを感じることがあります。特に元々髪にダメージがあった方は余計にごわつきを感じやすいでしょう。
1回染めてごわつきを感じても何回か染めると髪の状態が良くなってきますので、何回か試してみてください。
パーマとヘナの両方行う場合はパーマを先にかける
ヘナとパーマ、どちらもしたい場合はパーマを先にかけるようにしましょう。ヘナを先にしてしまうとパーマ液でヘナの色が落ちてしまう可能性があるためです。
そのため、パーマ→ヘナの順番が望ましいのです。
また、パーマをかけてから最低1週間は空けてからヘナ染めを行うようにして下さい。
染めてから2~3日は白い服を避ける
ヘナは化学染料のヘアカラー剤と違い、髪の表面にしか付きません。そのため、色移りしやすいという面も併せ持っています。
染めてから2~3日は白い服を避け、さらに心配な方は枕にもタオルを敷いてから寝るなどしてみてください。
ウール、シルク、革製品の衣類は色が定着する可能性がありますので、ヘナ染めの際の着用は控えましょう。
ヘナは100%のものを使う
パッケージに「ヘナ」と記載されていても、中には化学染料が混ざっているヘナもあります。
化学染料により肌がかぶれてしまう恐れもあるので、ヘナを買う際はしっかりと100%ものであるか確認してから購入するようにしましょう。
化学染料としては主に以下の成分が入っている可能性が高いです。
- パラフェニレンジアミン
白髪染めや一般的なカラーリング剤に含まれています。
100%ヘナより発色が良くなりますが、かぶれなどの副作用が起きる可能性がありますので注意が必要です。
- ピクラミン酸ナトリウム
パラフェニレンジアミンと同じく、ヘナより発色は良くなりますが、軽いアレルギーが出る恐れがあります。
また、医薬部外品の成分のため、表記義務がありません。
ヘナ100%なのに発色が良すぎる場合はピクラミン酸ナトリウムが含まれている可能性があります。
- 2‐アミノ‐6‐クロロ‐4‐ニトロフェノール
主に化粧品に使用される染毛料の成分です。発色は上記の2つより劣り、刺激は少ないですが、アレルギーが出る方もいるので注意が必要です。
ヘナの力で美しい髪を手に入れよう
いかがでしたでしょうか。ヘナ染めは慣れるまでは大変かもしれませんが、ヘナには染める他にトリートメント効果等もあります。
それらの効果が染めるだけで一緒に得られるのですから、得るものは多いですよね。
この機会に化学染料を含んだ市販のヘアカラー剤から、頭皮や髪のことを考えたヘナ染めに変えてみませんか。