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朝シャンの是非を問う!メリット・デメリットから考える正解とは

こんな風に言われると、なんだかちょっと嬉しくなってしまうのは何故なのでしょう。ほんのりと香るフレッシュなシャンプーの香り、洗いたてのサラサラふわふわのヘアスタイル、ツヤのあるトリートメント感が残る輝き…多くの女性は朝シャンの魅力を一度は体験しているのではないでしょうか。

女性に限らず男性にも多い「朝シャン派」ですが、実はヘアケアという概念が浸透してきた現代だからこそこの習慣に疑問を投げかける皮膚科医、美容師やスタイリストが多くいます。

魅力の多い朝シャンのメリット・デメリットをしっかりチェックしてみましょう。


朝シャンのメリットはなんといってもリフレッシュ効果が大

朝シャンをしたい!という気持ちはなぜ生まれたのでしょう?多くの人は「テレビドラマの影響では?」と思うのですが、一度やってみるとクセになる理由があるのです。

気分爽快!寝汗や体臭を抑制する効果

朝シャンのためにシャワーを全身に浴びることで、夜寝ている間に分泌された汗や皮脂を洗い流すことが出来ます。

汗や皮脂は時間経過とともに酸化し、更に雑菌なども繁殖しやすくなるため臭いの原因となります。

根本からリセットすることで臭いの元を断つことが出来るので、特に自分の臭いが気になる思春期以降の男性、女性にとってはメンタル的にも安心できるというメリットがあります。

近年「スメハラ」という言葉が生まれたように、臭いというのは自分では気が付きにくく、他者には非常に気になるもの。

リスクを生じさせる前に対策を講じる、というポイントも几帳面な日本人気質には合っているのかもしれません。

ミストじゃ直らない強烈寝グセもゼロリセット

夜に入浴し、朝起きると髪に強烈な寝グセが…!という経験をされた方も少なくはないでしょう。強いクセはなかなか戻りませんし、寝癖直しミストなどを使っていると意外と時間がかかります。

朝シャンは髪の根元から水の力でクセを伸ばしてくれるので、短時間で強い寝癖を取りたいという人には向いているとも言えます。

筆者もそうですが、髪が硬い、太いタイプの場合、少量のミストでは寝グセのリセット力が弱い場合があります。

こんな時、シャワーで大量に水を当て、シャンプーの泡の力で髪を柔らかくした方が結果的に時短にもなりますし、先に述べたような臭い対策、リフレッシュ効果も併せて得られるため一石二鳥になるのです。

二度寝予防にも!眠気覚ましには朝シャンが強力サポート

なかなか目が覚めない、いつまでもぼーっとしている…という時、朝シャンをするとシャキッと目が覚める!という経験をしたことはあるでしょうか。

人間は寝起きは血流が穏やかで、筋肉全体の動きも良くはありません。ここに一定の外部刺激を加えることで、脳が「体が起きた」と判断し活動を促すサインを出します。

ただしこのサインの伝達スピードには個人差があり、ほんの少しの刺激…例えば水を飲んだり、歯を磨いたりするだけでシャキっと出来る人もいれば、激しい刺激を受けないと伝達が行き渡らないという人もいます。

朝シャンは比較的激しい外部刺激と言えますので、早く確実に「覚醒」のサインが伝達されます。二度寝がクセになってしまっている人や、もともと寝起きが辛いという人は朝シャンをしないと目が覚めないという場合も多いのです。

体を温め循環を良くする効果で疲労回復

朝シャンで冷水を使う人はほとんどいないと思います。大抵の場合はぬるま湯、あるいは熱めのお湯でシャワーを浴びると思いますが、このお湯の温度によって頭皮から全身が温められます。

温まった体は血流が良くなり、体内に残ってしまっていた疲労を早く体外に押し出す作用が活性化されます。

寝起きなのに体がダルイ、重い、しんどい…と疲れがなかなか取れない人も、朝シャンをすることでこの疲労が取れる場合があります。

またその他のリフレッシュ効果、脳から出る覚醒サインなどによってアドレナリンが放出され、疲労感を薄めてくれる作用もあるので、朝シャンをすると朝からエネルギッシュに動けるという人も多いのです。

知ってた?実は朝シャンはデメリットのほうが多い!

いいことばかりのように思える朝シャンですが、実はデメリットのほうが多いということがわかってきました。

ただ漠然と朝シャンプーをすればいい、と思っていた人にとっては、見直さないと髪や頭皮の健康ダメージに繋がる危険があるのです。

髪の成長ホルモンは夜に分泌される

いきいき健やかな美髪は、一日のうちどの時間帯で作られているかご存知ですか?

基本的に人間の成長ホルモンは「夜10時〜深夜2時」頃に分泌が盛んになります。お肌のゴールデンタイムと言われる時間帯に、実は髪や頭皮も育てられているのです。

つまりこの成長ホルモンを分泌する際に汚れや不要な皮脂、角質がついているとそれが障害となり、健康な髪を育みにくくなってしまいます。

朝シャンをするから夜は髪を洗わない…という人も多いのですが、その場合汚れが溜まった状態でゴールデンタイムを迎えてしまうため美髪づくりに影響を及ぼしている可能性が高くなってしまうのです。

朝に皮脂を洗い流すことでバリア機能もオフになる

成長ホルモンが分泌されたあと、髪や地肌はフレッシュで良質な皮脂によって保護されます。この皮脂をエサとして、頭皮にもともといる常在菌が元気になり、日中の外部刺激や有害物質から髪を守るための働きをしてくれます。

自分の皮脂、そして常在菌によって髪はバリアを張っている状態になるのです。

しかし、朝にシャンプーをするということはバリア機能の根源である良質な皮脂、バリアを洗い流すということになります。

必要な常在菌も洗い流してしまっておりますので、その後お出かけなどをする場合大気中の有害物質や紫外線、汚れなどをカットする機能がオフになっている状態になります。

バリア機能がオフになっているということは、髪はダメージを蓄積しやすくなっているということ。枝毛や切れ毛、抜け毛に繋がりやすくなり、繰り返すことで傷みが進行してしまう場合も多くなります。

時短で行うことが多くなり雑菌が繁殖しやすい

朝はとにかく時間がないものです。夜の入浴のようにリラックスが目的ではなく、体に刺激を与え洗い流すことが目的であるため出来うる限り最短で仕上げようという人も少なくありません。

結果的に洗い方が雑になり、よくブラッシングをしないままシャンプーをベタっとつけてしまったり、シャンプーが十分に泡立っていない内にさっさと洗い流してしまったりすることが多くなります。

また、髪を十分に乾かしている時間がないなどで半乾きのままヘアスタイルを作ってしまう方も実は少なくありません。

こうすることで、髪にシャンプー剤が残留してしまったり、半端に残っている湿気によって雑菌が繁殖してしまったりする機会が多くなります。

髪の雑菌は臭いやかゆみの原因になります。いい匂いをさせたくてしている朝シャンが、実は悪臭の原因になっている場合も往々にしてあることなのです。

「洗いすぎ」による乾燥肌の進行が危険

特に女性に多いのが「朝シャンも夜シャンもする」、一日二度洗い派。

先述した髪の成長ホルモン阻害にはなりにくいかもしれませんが、一日2度のシャンプーはそれ以上に深刻な乾燥を呼び起こします。

シャンプーは汚れだけでなく皮脂も洗い流すものですが、頭皮や髪、皮膚にはある一定程度の皮脂がないと正常なバリア機能が働かず、潤いを保つための水分がどんどん蒸発して乾燥肌を作り出します。

乾燥肌はデトックス機能も弱いので、大気中の汚れや有害物質、紫外線の影響を直接受けてしまいます。

また、かゆみや肌荒れを起こすことも増え、重度の乾燥になるとフケや湿疹などが発生します。

近年皮膚科医などが警鐘を鳴らしている「洗いすぎ」問題は、決して顔や体だけの問題ではありません。

シャンプー類は体を洗うためのアイテムの中では最も洗浄力が高いとも言われていますので、それを一日に何度も行っていると髪や地肌だけでなく体の皮膚の乾燥まで進行してしまうリスクが高くなります。

朝シャンのデメリットが呼び起こす髪の老化現象

乾燥、強刺激、バリア機能の低下などデメリットが複合的に重なることで起こる最大のデメリットはなんだと思いますか?ピンと来た方も多いかもしれません。

そう、「髪の老化」です。

  • 脱毛や薄毛、細毛の進行
  • 白髪の増殖
  • うねりやくせ毛の発生
  • ツヤやコシの減少

「髪のアンチエイジング」を謳ったアイテムも増えていますが、使いすぎてしまえばエイジングケア成分よりもダメージを与えてしまう量が増えてしまい、元も子もないということになってしまいます。

朝シャンの是非、結論は限りなく「非」に近い

デメリットの方がやや上回る朝シャン。それだけを考えればやはりシャンプーは夜に行い、朝は余裕をもって髪のケアとセットを行うのが理想的と言えるでしょう。

しかし、どうしても朝シャン生活を変えがたい人や、夏場は汗や臭いが気になるという人もいるかもしれません。

その場合は、以下のポイントに注意し極力髪への朝シャンダメージを減らしていきましょう。

  • 時間には余裕をもって丁寧に洗髪する
  • 前日の夜にシャンプーしている場合は湯シャンのみにする
  • ドライは念入りに行い、髪に不要な湿気を残さないようにする
  • 保湿効果のあるスタイリング剤を使う
  • UV対策を入念にし、紫外線カットをきちんと行う

紫外線が強い季節の朝シャンを行ったら、日傘などで直射日光を髪に当てないように工夫することも忘れないようにして下さい。

くれぐれも過剰に洗いすぎたりしないようご注意下さいね。

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